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中国ネット決済に大きな転換、全取引に政府系「網聯」が関与 リスク対策

7/9(月) 15:55配信

東方新報

【東方新報】かつて、ある動画サイトの会員になって会費の支払い方法を「月払い」と選択した場合、動画サイト側は「第三者決済」としてあなたの知らない間にあなたの銀行口座から会費が直接引き落とされることがあったが、6月30日以降は、過去のものとなった。

 政府系の新しいネット決済管理機構である「網聯(NUCC)」がこのほど発表した「第42号文書」に基づき、6月30日をもって、すべての第三者決済会社と銀行間で直接決済する「直聯方式」は中止された。銀行は以後、第三者決済会社の求めに応じて直接に決済代行サービスを行うことはできなくなった。

 微信支付(ウィーチャットペイ、WeChat Pay)や支付宝(アリペイ、Alipay)のユーザー視点から言えば、決済代行サービスを受けるためには、事前に残高をチャージしておけばよく、手数料も以前と変わらない。消費者にとっては大きな影響はない。

 ■決済代行サービスに潜む安全リスク

 中国人民銀行(People's Bank Of China、中央銀行)は昨年8月、行政命令書を発令し、ノンバンクの決済会社が行うインターネット決済サービスは、現行の「直聯方式」から「網聯」に移管するよう、明確に求めていた。

 網聯が数か月前に発表した第42号文書の名称は「ノンバンク系会社のインターネット決済プラットフォームのルート接続に関する通知書」。銀行は2018年6月30日以降は第三者決済会社との直聯方式を停止し、全ての第三者決済の引き落とし代行ができなくなるという内容だった。

 銀行カードによる決済を継続したい場合は、アリペイとウィーチャットは自動的に「銀聯(China UnionPay)」に移行されるため、決済可能だとした。

 では、どうして第三者決済ルートを閉鎖しなければならないのか? 業界専門家の話によると、携帯電話による支払いが著しく発展しており、多くの第三者決済会社が設立されているにもかかわらず、提供されるサービスの質が違い過ぎ、多大なリスクをはらんでいるという。

 第三者決済会社は、ユーザーの意見を聞かずに銀行カード内の資金を移すことから、資金の安全に極めて大きなリスクをもたらす。もし第三者決済会社がルールに反して決済代行のルートを使用、貸借、売却すれば、ユーザーや店舗にも大きなリスクをもたらすことになる。また、第三者決済が網聯の正規ルートを通さずに資金を移転させることで、銀行や網聯が資金移転の実態を知る権利を行使できず、マネーロンダリングに利用される危険もある。こうしたリスクがあるため、第三者支払による決済代行のルートを閉鎖することは、非常に重要なことなのだ。

 第三者決済サービスが中止されることで、どんな影響が出るのだろうか?

 中止される対象は主として、「スピード支払い」と「引き落としサービス」で、最も大きな影響を受けるのはインターネット金融会社かもしれない。今年になってから、多くの銀行が「P to P(ピア・ツー・ピア)」や消費金融のルートを閉鎖しており、ネット金融会社はユーザーに対して銀行カードへの変更を呼びかけている。

 今後、すべての第三者決済は網聯を通さねばならない。オンラインで金の動向を監視することで国民の利益を保護し、マネーロンダリングを防止し、中央銀行による監視を強化できることとなる。(c)東方新報/AFPBB News

※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。

最終更新:7/9(月) 15:55
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