ここから本文です

服部桜、勝った2勝目!連敗を89で止めた!

7/10(火) 15:59配信

スポーツ報知

◆大相撲名古屋場所3日目(10日・ドルフィンズアリーナ)

 東序ノ口34枚目・服部桜(19)=式秀=が颯雅(15)=二子山=に勝って、キャリア2勝目を挙げるとともに2016年夏場所7日目から続く連敗を89で止めた。

 あの男がついに勝った。決まり手は「腰砕け」。立ち合いで体をぶつけ合った次の瞬間、右膝が入った相手がバランスを崩して腰から落ちた。「体に触れた瞬間に倒れた。『あれっ』と思いました」。783日ぶりの白星。待ち望んでいた勝ち星は勝ち名乗りを受けて実感したが、「少し…、不思議な感じがした」。まばらな館内には大きな拍手が響いた。

 15年秋場所、式秀部屋に自ら志願して初土俵。現在でも176センチ、80キロの細身の体もあり過去16場所でわずか1勝。16年夏場所6日目に澤ノ富士(伊勢ケ浜)に勝って以来、「70連敗くらいから気にしていた」という連敗記録は史上ワーストの89にまで延びていた。16年の秋場所では錦城(現千代大豪=九重=戦で自ら尻もちを付つくなど“敗退行為”ではと物議を醸したこともあった。

 その裏側を師匠の式秀親方(元幕内・北桜)が説明する。無気力相撲と取られかねない一番をまず、注意し、「彼は相撲未経験。頭から当たると首を負傷する恐れがある」と恐怖感があったことを明かした。その上で戦い続けるための方法も伝授していた。「頭ではなく肩から当たって右を差す相撲です。まわしを引いて腰を相手に密着させれば勝つ可能性が生まれる」。

 ヒントは同親方の師匠の故・北の湖前理事長(元横綱)が残した言葉だった。「人間には右か左の四つがある。うまい下手は関係なく『(相撲の)型』があるんだ。それを伸ばしてやるんだ」という生前の助言に活路を見いだし、稽古する姿を観察すると服部桜は右四つが適していたという。報道陣には「そろそろ勝ちますよ」と予言していたことが現実になった。

 闘う気持ちも失わせなかった。物議を醸した一番の後、引退するかもしれないと危惧し、「ここで辞めたら本当の負け犬だぞ」と背中を押した。右差しの型は昨年夏場所から取り組み、この日も一瞬だけ右は差していた。「悔しかった」(服部桜)と黒星が続く日々の裏で地道に腕を磨き、体重も20キロ増やして身につけた相撲が13場所ぶりにつながった。

 当然、この白星で相撲人生は終わらない。「また連敗が続くかもしれない。でも彼には大きな一歩なんです」と式秀親方は言葉を強めた。服部桜も「次も勝ちたい、そう思います」と前を向いた。最高位は東序ノ口18枚目、通算成績は2勝111敗1休の男の土俵から目が離せなくなった。

最終更新:7/17(火) 6:08
スポーツ報知