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【茨城】水戸一コールド発進!「スクワットよりミーティングが好きな男」岡田が3安打の大暴れ

7/10(火) 17:41配信

スポーツ報知

◆第100回全国高校野球選手権記念茨城大会▽1回戦 水戸一7―0友部=7回コールド=(10日・ノーブルホームスタジアム水戸)

 創立140周年を迎える県内屈指の進学校・水戸一が友部に7回コールドで勝利し、初戦を突破した。1年生3人がスタメンに名を連ねるフレッシュなオーダーで臨む中、3番打者のムードメーカー・岡田隆佑中堅手(3年)が4打数3安打2打点と打線をけん引し、最上級生の意地を見せた。

 けたたましい金属音とともに、夏空に強烈な弾道を描いた。バットを振り抜いた岡田は、全速力で黒土のダイヤモンドを疾走した。打球は右中間を破る。2者が生還するタイムリー三塁打だ。水戸一が2点リードで迎えた7回裏1死一、三塁のチャンス。真ん中低めのストレートを捉えた。元気印の一撃に、ベンチのムードは最高潮に達した。

 「粘ってくれていたピッチャーのためにも、主軸を打たせてもらっている自分が、何とかしたかった。思いっきりいけました」。直後には4番の松尾俊吾(3年)がスクイズを敢行し、岡田は本塁に突入。5点目をもぎ取った。勢いのまま、2死満塁から1年生の折橋秀哉が右前へ2点適時打。この回5点とビッグイニングを演出し、投打に完勝。1回戦を突破し、大きな声で校歌「旭輝く」を歌った。

 岡田のセールスポイントは豪快な打撃だけじゃない。天性の明るさであり、腹から出る声だ。「自分は常総や明秀日立の4番に比べれば、打撃のスキルではかなわない。でも、声を出して盛り上げることでは負けたくないと思っています」。守備中もセンターからマウンド上へゲキを飛ばす。スタメンの1年生3人が気後れすることなく闘えるよう、ベンチでもさりげなく言葉をかける。竹内達郎監督(44)が「夏は何が起こるか分からない。こんな時こそ明るい選手が流れを呼び込める」と話せば、小島淳部長(52)も「スクワットよりミーティングが好きな男ですからね」と笑った。

 「一球入魂」でもおなじみ、「学生野球の父」こと早大野球部初代監督の飛田穂洲を輩出した伝統校。スポーツ推薦はなく、入試の難易度は高い。岡田は父・光教さんが同じ県内の進学校・日立一のOBであることから「同じところではなく、それ以上のところでやりたい」と中3の夏、水戸一を志望校に設定した。だが、それまでは野球一筋だったこともあり、5教科500点満点では400点前後の成績に甘んじていた。

 水戸一のユニホームを着たい―。情熱は不可能を可能にした。塾通いも含め、1日10時間勉強する日もあった。「実力テストで夏から冬へと、1度も成績が落ちることがなかったんです」。右肩上がりの上昇カーブを描き、難関突破。「高校でも野球を続けたい中学生の皆さんに言いたい。開成や灘じゃないので、現在350点ぐらいなら、水戸一には入れます。ぜひ志望校にしてほしい」と自身の経験も踏まえ、訴えた。

 冬場、ナインは「読書トレ」にも励んだ。指揮官は「戦い方を学んで欲しい」と宮本武蔵「五輪書」、野村克也「野村ノート」、宮本慎也「洞察力」、秋山木工「一流を育てる」、スティーヴン・ガイズ「小さな習慣」の5冊を「指定図書」に設定。全員に読破を命じた。「技術以外の部分でも、私立の強豪と勝負できるようになりたいですから」と岡田。最後の夏へ、心と頭脳もしっかり鍛えてきた。

 2回戦は強敵・水城と激突する。水戸駅を挟んで北に水戸一、南に水城が位置するなど、何かと意識する好敵手だ。「思い切って、後先考えずにぶつかるだけ」と岡田。熱すぎる夏は、まだまだ終わらせない。(加藤 弘士)

最終更新:7/17(火) 5:47
スポーツ報知

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