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【山梨】甲府工・渡辺、魂の153球延長サヨナラ発進 県NO1左腕・荘司倒した

7/11(水) 8:04配信

スポーツ報知

◆第100回全国高校野球選手権記念山梨大会▽2回戦 甲府工2×―1駿台甲府=延長11回=(10日・山日YBS)

 2回戦5試合が行われた。甲府工は延長11回、相手の捕逸からサヨナラのホームを踏み、Aシードの駿台甲府に2―1で勝利した。先発左腕の渡辺涼太(3年)は途中、両足けいれんのアクシデントに見舞われながらも153球完投。この日、自己最速の145キロをマークした駿台甲府のプロ注目左腕・荘司宏太(3年)とのエース対決を制した。

 一瞬静まりかえった球場が、歓喜に包まれた。1―1の延長11回2死一、三塁。甲府工の2番・田中修の空振りを駿台甲府捕手が後逸すると、三走の深沢僚亮が猛然とホームへ走った。頭から滑り込み、サヨナラ勝ち。「最後まで全員が諦めずに戦った勝利」。2時間33分の熱戦を制した坂本司主将が胸を張った。

 壮絶な投げ合いだった。V候補の駿台甲府は先発の荘司が初回からトップギア。2回には自己最速で昨秋以降の公式戦では県内最速となる145キロをマークし、甲府工打線も3安打に抑えられた。

 それでも「絶対負けないという思いだった」と渡辺も初回に自己最速の142キロをたたき出した。勢いのある直球と外角の変化球を織り交ぜ、相手打線を惑わせた。5回以降、両足に軽いけいれんを起こしたが、耐え抜いた。死力を尽くし、153球を投げ、4安打11K。「最後まで落ち着いて投げる」というエースの自覚が腕を振らせた。

 背番号1の粘りにバックも応えた。1―1の7回1死二塁で、舟久保秀稔(みつなり)が遊撃後方に飛んだ当たりを好捕。併殺に仕留め、ピンチの芽を摘んだ。10回無死一塁では坂本が走り込んで打球をキャッチ。「打てない分、守備で涼太を助けたかった」と舟久保。全員野球で勝利をつかんだ。

 OBでもある前田芳幸監督(43)は「投手が崩れて負けるという試合が多かったが、きょうは渡辺を始め、全員で守り勝つことができた」とチームの成長を評価。渡辺は「出られなかった仲間のためにも、最後まで投げ抜きたい」。12年ぶりの聖地へその左腕で導く。(大津 紀子)

最終更新:7/17(火) 7:37
スポーツ報知