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誰があの大統領にお灸をすえるのか? 最近の通商摩擦・報復合戦を見て改めて思う

7/10(火) 10:02配信

FNN PRIME

米中貿易戦争の最大の懸念は”経営の萎縮”

”Tit-for-tat”

特にイギリスで見かける表現だと思うが、仕返しや報復のことを指している。
今年3月に起きたロシア人の元二重スパイ父娘襲撃事件の後、英露が外交官の追放合戦を繰り広げたが、その時もこの表現が使われたと記憶している。

(画像)得をするのはいったい誰?

今回の米中の25%の関税発動合戦の報道でも、イギリスのBBCはこの”Tit-for-tat”という、筆者には子供の喧嘩を想起させる表現を使って、今後の世界経済に与える懸念を報じている。

“貿易戦争”なるものがエスカレートすると、貿易は落ち込み、経済は収縮する。
大昔の事例では通商規模が半分以下に落ち込んだこともあるというから恐ろしい。
21世紀の今、そこまで悪化しなくとも、トランプ大統領の思い付きで狙い撃ちされたら、世界最大のマーケット・アメリカでの売れ行きが激減するおそれがある訳で、経営者達は前向きな投資や積極的な事業展開には慎重にならざるを得ないらしい。

ワシントン・ポストが報じた事例では、トランプ政権が今年1月に輸入洗濯機に20%の関税を課したケースで、アメリカ国内の洗濯機の価格は3月から5月までで16%上昇したという。この結果、輸入韓国製品に押され青息吐息だった米国メーカーの業績は急速に回復したのだが、当然ながら、韓国メーカーは打撃を受けたはずである。個別のケースの是非を論ずる立場に筆者は無いが、トランプ政権に狙い撃ちされたら影響甚大であることは間違いない。

目下の最大の懸念は、こうしたトランプ政権の一連の保護主義的な措置に起因する不透明感・先行きへの不安と、それがもたらす”経営の萎縮”ということになる。

BBCが報じた専門家の試算では、このまま米中の”貿易戦争”が続けば、両国の経済成長は今後1年で0.25%程度押し下げられ、翌年には0.5%程度の押し下げ要因になる恐れもあるという。日本を含む第三国への影響も避けられない。

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最終更新:7/10(火) 10:02
FNN PRIME

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