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トップがメタボな企業は社員もメタボ気味

7/10(火) 17:01配信

時事通信

 「健康経営」という言葉、最近よく聞かれるようになりました。特に2015年、経済産業省と東京証券取引所が優れた健康経営の取り組みをしている企業を「健康経営銘柄」として選定する試みが開始されてから、一層注目されるようになりました。
 しかし、米国ではすでに1992年、経営心理学者のロバート・ローゼン氏が著書「The Healthy Company」で、従業員への健康促進の働き掛けはコストでなく、未来への投資であるという考えを発表しています。健康な従業員がいることで企業収益が上がる、という考えで、多くの企業がさまざまなフィットネスの計画を立てて、従業員の心身の健康づくりを行っています。
 健康づくりと病気の予防対策に1ドルを使うと、3.80ドルのリターンがある。だから従業員の健康づくりに取り組むことをしようというわけです。米国のある調査によると、70%の企業が何らかのウェルネスプログラムを行っており、それに連動してプログラムを提供する企業も収益が増大しているということです。プログラムはさまざまですが、禁煙対策、メタボ予防などで59%の従業員はこうした働き掛けにより健康状態が改善したと感じていることが分かりました。

健康経営は企業トップから

 日本の場合、長時間労働対策などの問題があり、健康経営まで考える企業は今のところ多いとは言えません。しかし今後、健康経営をしている企業に就職を希望する人が増えることは明らかですから、「従業員を使い捨て」するような意識の企業には未来がなくなると推測がつきます。
 私が産業医としての視点で感じるのは、トップがメタボ気味で、たばこを吸う企業では、従業員も喫煙率が高く、食事にも気を配らず、メタボ傾向が強い。一方、トップが健康に気を配り、健診をきちんと受け、たばこを吸わず、ジム通いをしている企業は社員もメタボ傾向の人は少なめです。健康経営のスタートは企業のトップから、といえると思います。
 またパソコン作業が仕事の大半を占めるような職種、例えば経理関係の業務をする企業、IT関係の業種では運動不足のリスクが高く、身体を動かすウェルネスプログラムを導入する必要があるでしょう。というのは医学誌のLancetで、「体を動かす機会が少ない人では心疾患、糖尿病、乳がん、大腸がんのリスクが高くなり、平均寿命が短くなる」という論文が発表されているからです。病気になると本人はもとより、企業の損失も大きい。それだけに走る、泳ぐなど有酸素運動を働き掛けることが大事というわけです。

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最終更新:7/10(火) 17:01
時事通信

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