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小麦「さちかおり」 初のフランスパン用 大きく膨らみ強い甘味 佐賀県で栽培開始 農研機構

7/10(火) 11:53配信

日本農業新聞

 農研機構は、国内初となるフランスパン用小麦品種「さちかおり」を育成した。西日本の平地向きで、従来の国産パン用品種より早生性。多収で穂発芽しにくく栽培しやすい。調理試験では、国産パン用小麦より、うま味や甘味が強く、よく膨らむフランスパンが作れることを確認した。佐賀県で栽培が始まり、国産小麦の多様なニーズに応えられるとみる。

 西日本で栽培されているパン用小麦は、強力粉になる「ミナミノカオリ」が一般的。ただ、フランスパンには強力粉よりも柔らかい生地の準強力粉が向くため、専用品種を求める声があった。

 「さちかおり」は、タンパク質含量が11・5%と強力粉と薄力粉の中間で、準強力粉が作れる。「ミナミノカオリ」に比べ、成熟期が2~4日早く、草丈は4~6センチほど短く倒伏に強い。収量は10アール当たり551キロと、1割ほど多い。穂発芽性は「やや難」。

 製粉会社の鳥越製粉と協力して フランスパンに調理したところ「ミナミノカオリ」より大きく膨らみ、内側はもちもちとした食感に仕上がった。

 焼き色は濃く、うま味や甘味の成分となるアスパラギン酸やグルタミン酸などが豊富で、食味は良好だった。

 佐賀県で、2017年から7ヘクタールで栽培が始まり、商品も売り出される見込みだ。同機構・九州沖縄農業研究センターは「もちもち感が特徴。国産小麦を求める実需者は多く、パン用小麦の一つのアイテムになる」と説明する。

最終更新:7/10(火) 11:53
日本農業新聞