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名前を捨てた少女……放送前から論議を引き起こしたドラマ「幸色のワンルーム」がついにスタート

7/10(火) 17:57配信

トレンドニュース(GYAO)

放送前から論議を引き起こしたドラマ「幸色のワンルーム」が、7月8日より朝日放送テレビ(ABCテレビ)にてついに放送開始した(毎週日曜23時35分より)。同ドラマは、家庭内で暴力をふるわれ、学校でもいじめを受けていた14歳の少女が、同じく生きる希望を見失っていた“お兄さん”と出会い、逃避行。一緒に暮らし始め、生と死のはざまで揺れながら、少女は束の間の幸せを探し求める。

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『ガンガンpixiv』に掲載された、はくりによる原作漫画は、ウェブ累計閲覧数2億8000万を達成し、若い世代を中心に支持されている。人気を受けてドラマ化が決定したが、発表後に「現実の誘拐事件や、それに対する心ない声を想起させる内容ではないか」といった批判の声が出て、テレビ朝日での放送が中止される事態となった。

物語のヒロイン・幸は、家庭での暴力や学校でのいじめから生きる意味を失っていた。死の直前に彼女を救ってくれたのは、銀髪でマスク姿の男。2人はワンルームマンションで一緒に暮らして、行方不明になった少女のニュースをテレビで見る。幸は、「2人で警察や両親って鬼から逃げるゲームしよ?」と“お兄さん”に提案する。もし逃げきれたらお兄さんと結婚する、逃げきれなければ一緒に死のう、と……。幸役は山田杏奈、お兄さん役は上杉柊平が演じている。

放送前から議論を巻き起こした同ドラマだが、公式サイトには、「人と人とのつながりが希薄になってきている現代社会で、さまざまな理由で追い詰められ、痛みを抱えた人に救いはあるのか。どこに求めていけばいいのだろうか。家族とは、真の友人とは、社会とは、普通の生活とは、そして幸せとは…。現代社会が抱えるさまざまな問題をテーマに、真正面から問いかけていきたい」と作品に込めた思いがつづられている。

本作品で描かれるのは、行き場を失くした人間同士の連帯だ。ある種、「第71回カンヌ国際映画祭」で最高賞のパルムドールを受賞した映画『万引き家族』にもつながるテーマだろう。幸と“お兄さん”のつかの間の幸せは、どんな結末を迎えるのか――。祈るような気持ちで見守りたい。

(文/原田美紗@HEW)