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月面生活か!ダイオウイカか!「宇宙と深海」研究者がアピール合戦 「月面基地に1万人」「海底に油田」

7/12(木) 7:00配信

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 38万キロ先に浮かぶ月か、ダイオウイカなど独特な形の生きものが暮らす深海か。「宇宙と深海」それぞれの専門家がお互いの研究の「スゴさ」をアピールする一風変わったイベントが開かれました。月面都市の夢と、海底資源のロマン。あたなはどっちを選ぶ?(朝日新聞科学医療部記者・杉本崇、田中誠士)

【写真】宇宙から撮影された「最も悲しい写真」 爆発やロケット弾も……

月の水を探るispace、再び探査へ

 対談したのは「HAKUTO」というプロジェクト名で月面探査レースに挑んだ「ispace」と、海底無人探査レースに挑戦中の「Team KUROSHIO」。6月29日に朝日新聞社内で開かれました。

 ipsaceから来たのは、立ち上げメンバーの一人、中村貴裕さん。チーム「HAKUTO」として、米国の財団が主催する月面探査レースに参加しました。しかし、相乗りするはずだったインドチームが資金不足などで打ち上げを断念。レースは勝者なしのまま3月末で幕を閉じました。

 地球を回り続ける白銀の星である月は、1969年7月20日に米国のアポロ11号が着陸しました。それから49年になります。

 世界から再び注目を集めている理由の一つが月にあると考えられる水です。電気分解すれば、人間の呼吸に必要な酸素や、ロケットの燃料にもなる水素を生み出せるし、野菜を育てるのにも使えるかもしれません。

 遠い宇宙に向かうときに、大量の水を地球からロケットで運び出すと、膨大なコストがかかりますが、月の水が利用できるなら便利になります。そのため、月で利用できる水を探そうという動きが世界各国で始まっています。

 民間からもどんどん参加できるよう後押しするために開催されたのがHAKUTOが参加した探査レースでした。ispaceはレース終了後、あらためて月を目指す計画を発表。現在、月での水資源を探そうと計画しています。

【関連リンク】HAKUTOの挑戦 SORATO、月への旅路:朝日新聞デジタル

 さて、月はどれぐらい過酷な環境なのでしょうか。中村さんはこう説明します。

 「重力は地球の6分の1ほどで、大気はなく、強い放射線もあります。昼夜の温度差も激しく、表面はレゴリスと呼ばれる非常に細かい砂に覆われてます」

 NASA(米航空宇宙局)によると、太陽の当たる昼間の赤道付近は100度を超える一方、月の南極にあるクレーター内部では零下238度だったそうです。

 生身の人間だったらとても生きられません。また、レゴリスは宇宙服や探査車などの隙間に入り込み、不具合を起こす原因でもあります。

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最終更新:7/12(木) 7:00
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