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やっぱり都会は便利だよね――岐阜から名古屋へIターンした新卒エンジニアの本音:UIターンの理想と現実 愛知編

7/11(水) 5:00配信

@IT

 こんにちは。岐阜県出身、現在愛知県名古屋市で働いている「アイガ」の渡邉です。愛知県に移り住んで10年になります。

【写真:名古屋の駅前】

 「ITエンジニア U&Iターンの理想と現実:愛知編」は、私が思う愛知県の「ここがいいなぁ!」「ここが嫌だなぁ……」をお伝えいたします。

●愛知県ってどんなところ?

 まずは、愛知県の基礎知識です。

○場所、面積、人口

 本州の真ん中に位置する愛知県は、面積5172平方キロ、人口753万人です。人口数、人口密度は全国のTOP5に入ります。

○愛知県は車の町?

 愛知県は豊田自動車のメッカなので、「車がないと生きていけない」と思っている方がいるのではないでしょうか?

 半分正解、半分不正解です。

 愛知県は「JR」「近畿日本鉄道」「名古屋鉄道」「名古屋市営地下鉄」など、各種交通網が整備されています。また「中部国際空港」「名古屋空港」があり、本州の真ん中辺りに位置していることから、西に行くにも東に行くにも便利です。2027年にはリニア鉄道の開通が予定されています。

 通勤の便はどうでしょうか?

 名古屋市の会社が多く密集しているオフィス街「名駅エリア」「伏見、丸の内エリア」「栄エリア」へは、各種鉄道やバスを使って通えますので、通勤はとても便利です。

 しかし公共交通機関が充実しているのは、あくまで名古屋市内。

 私が住んでいる「北名古屋市」は最寄の公共交通機関が名古屋鉄道しかなく、名古屋市外へ行くには車がないと不便です。

 半年前まで住んでいた名古屋市内は、JR、名古屋鉄道、名古屋市営地下鉄が徒歩圏内にあり、不自由しませんでした。「名古屋市内に住むなら車は不要、市外なら車があった方が良い」と私は思います。

○自然災害の恐怖あり

 愛知県に住んでいて気を付けなければいけないのは、「南海トラフ巨大大地震」です。この地方では100~150年おきにマグニチュード8クラスの巨大地震が繰り返し起きているのですが、愛知県の近くにある駿河トラフ沿いの岩盤のずれによる巨大地震は、160年以上も発生していません。つまり「いつ起きるか分からない状態」です。

 問題はそれだけはありません。名駅や栄といった商業エリアはいずれも標高が低く、名駅に至っては海抜0メートル、大雨で水没した事例もあります。

 行政は対応をしていて、愛知県や名古屋市から「ハザードマップ」が展開されています。マップには、「どの地域で津波被害が起こりやすいか」「どこに避難をすればよいか」などが記載されています。

 愛知は自然災害の脅威にさらされやすい地域であるといえます。リスクを0にすることはできませんので、災害のリスクと向き合いながら暮らす必要があると思います。

●就職活動@名古屋市で役に立つこと、ちょっと書く

○ボクが名古屋に魅了された理由

 私は岐阜県郡上市八幡町で生まれました。「お盆の徹夜踊り」でピンとくる方もいらっしゃるのではないでしょうか? 自然が豊富で、水もキレイなとても良い町です。

 少年時代を過ごす分にはとても良い所ですが、田舎ならではの悩みもあります。その一つが、「就職先(業種)が限られていること」です。

 高校卒業後は就職するつもりでしたが、地元の就職先は工場の作業員かホテルの清掃員の仕事ぐらいしかありません。私は、テレビドラマで見た「オフィス街で働くネクタイをビシッと絞めたサラリーマン」に憧れていたので、サラリーマンになるべく名古屋のIT系専門学校に進学しました。

 専門学校の卒業時は、IT系の業種を対象に就職活動をしました。地元と違い、名古屋市は求人企業がたくさんあります。大手企業、中小企業、ベンチャー企業、さらに、開発をメインにしている会社、インフラ構築を強みにしている会社、自社商品を販売、保守している会社など、業種も多岐にわたります。

 私は主に学校からの紹介を情報源として就職活動しましたが、「求人情報サイト」に登録している企業も多いし、「就職フェア」も多く開催されています。

 就職先を探すときの注意点は、「勤務地の情報を詳細に見る」ことです。本社や支社が名古屋市内であっても、主な勤務地が別の場所になるケースが多いからです。わが社も本社は名古屋市内にありますが、名古屋市外で働いているエンジニアもいます。

○ボクが愛知を選んだ理由

 進学、就職先として名古屋を選んだ理由は、地元から一番近い商業都市だったからです。東京への就職も考えましたが、親からの反応が悪く断念しました。親世代にとって東京は、地元から遠く、治安が悪いイメージが強かったのではないかと思います。

○名古屋を代表するIT企業

 名古屋の代表的なIT企業は、「引越し侍」「Qiita」などのサービスを持つ「エイチーム」です。年間売上300億以上の大企業で、東京、大阪、福岡にも支社があります。

 愛知県が強みとしているのは「自動車産業」関連の仕事もたくさんあります。自動車会社が情報部門の仕事を外注していたり、自動車会社の子会社がIT系の仕事をしていたり。私も某自動車会社のシステム運用、保守に5年ほど従事していました。

●都会にIターンするときに役に立つこと、ちょっと書く

○愛知県の住宅事情

 UIターンをする際には、住居の確保が大切です。

 家賃の相場は東京に比べると割安です。一人暮らし用の1Kのアパートの家賃を例にとります。名古屋市近郊の相場は4万円後半~6万円後半。名古屋市郊外であれば、3万円後半~5万円ほどです。名古屋駅まで地下鉄10分以内の地区でも、場所によっては4.5万円程度で住めます(参考:ワンルーム・1K・1DK/マンション・アパート・一戸建ての相場表:HOME'S)。

 「名古屋市の近くに住みたいが、家賃は抑えたい」という場合は、公共交通が通っているところを探すと良いでしょう。JRや名古屋鉄道、近鉄日本鉄道に15分も乗れば、家賃相場が変わります。住宅仲介業者のサイトや住宅情報検索サイトを使うと、要望に沿った部屋を見つけやすいでしょう。

●都会へのIターンとは

 私は、この連載では珍しい「都会へのIターン」です。

 都会へ移り住んだときは、これからの生活の楽しみと、「悪い所に足を踏み入れたのではないか」という不安で胸がいっぱいでした。また、20時には人通りがなくなる環境で育った私がなじめるのか、とても心配でした。

○想定外だったこと

 他の商業都市もそうだと思いますが、愛知県、特に名古屋市は、近場の中部地方から移り住んだ人はもちろん、その他の県の出身者が多くいます。そのため、出身地で何か言われたり大きなギャップを感じることは特にありません。

 移住前は「名古屋は治安が悪い」というイメージがありましたが、住んでみると、地区や時間帯を間違えなければ、危険に遭うことはほとんどありません。

 真夜中に栄などの歓楽街に行くと、酔っぱらいに絡まれることはありますが、ディープな街を除けば、ぼったくりに遭遇したり、危険な思いをしたりすることは少ないと思います。地元に比べると、パトカーや救急車の出動は多く感じますが……。

 意外だったのは、外国人労働者が多いことです。名古屋市近郊のコンビニや飲食店は外国人労働者が非常に多く、日本の労働者不足の実情が浮き彫りになっていると感じます。ITエンジニアとして働く外国の方は何度か見掛けたことはありますが、まだまだ少ない印象です。

 ITエンジニア U&Iターンの理想と現実:愛知編、次回以降は「移住エンジニアの恋愛事情」などをお伝えします。

●アイガ 渡邉行裕

岐阜県郡上市八幡町出身。新卒か「アイガ」で働き、気付けば8年目。
ITエンジニアを5年経験し、現在は本社で総務経理の部署で働いております。
何でも屋なので情報セキュリティ委員会やISMS認証のプロジェクトなど、現在もIT分野にも足を突っ込みながら幅広く仕事をしております。
社内恋愛の末、5月に結婚をしました!

最終更新:7/11(水) 5:00
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