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第32回先端技術大賞授賞式 受賞励み 新たな飛躍へ意欲

7/12(木) 7:15配信

SankeiBiz

 授賞式では、桐蔭横浜大医用工学部特任教授で東大先端科学技術研究センターの宮坂力フェローが記念講演を行った。

 宮坂氏は「ペロブスカイト」という特殊な結晶構造の材料を使った、日本発の次世代型太陽電池を世界に先駆けて発掘した。とくに海外では、同技術をベースとした、さまざまな製品の応用研究が進んでいる。

 宮坂氏は自身の経験を踏まえ、「チャレンジしようと思ったものについてはしつこく取り組んでほしい」と強調した上で、「恥ずかしがらず協力を得るようにすることも重要」と若手技術者にエールを送った。

 授賞式に続いて開かれたレセプションには約200人が出席した。冒頭、文部科学大臣賞を受賞した東大大学院の照月大悟さんがあいさつ。昆虫の嗅覚を活用した技術に取り組んだにもかかわらず、「昆虫を触るのは今でも苦手」と会場をわかせた後、独創性やひらめきを大事にしていきたいと改めて決意を示した。

 会場には研究成果を紹介したパネルが飾られ、高円宮妃久子さまは受賞者の説明に熱心に耳を傾けられた。照月さんはデモンストレーション用に蚕を持ち込んだ。久子さまは蚕に親近感を持たれているそうで、メカニズムなどについて熱心に質問された。

 経済産業大臣賞を受賞した東レの増田正人さんは、布を使って同社が開発した紡糸技術の優位性を説明。抗菌性や癒やし効果などを付加できる点に関心を持たれたそうだ。

 産経新聞社賞を受賞した東北大の大森俊洋准教授らは、ゴムのように曲がって元通りに復元する合金棒を実際に試してもらった。建物の部材として活用することで震災時の免震に役立つといい、久子さまは「早く実用化できるといいですね」と声をかけられた。

 一方、受賞を励みとして新たな飛躍を誓う声も相次いだ。フジサンケイビジネスアイ賞を受賞した情報通信研究機構の井上振一郎さんは「深紫外LED(発光ダイオード)はがんの早期発見にもつながる技術なので、どんどん普及させていきたい」と意欲を示した。

 再生可能エネルギーの有効活用に結びつく技術でフジテレビジョン賞を受賞した真鍋亮さんは、大手化学メーカーに入社後もその応用技術の研究に取り組む。今度は「社会人部門として受賞できるような研究開発を進めていくこと」が目標だ。

最終更新:7/12(木) 7:15
SankeiBiz