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「ナース酒場」で100人が汗、息切れ 命を守る「4分の一体感」とは?ひじを伸ばして…つぶす!つぶす!

7/17(火) 7:00配信

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 「ナース酒場」が再び渋谷に戻ってきました。しかし、今回は途中まで飲酒禁止。その理由を知ろうと、会場に足を踏み入れると、お客さんたちは息を切らし、汗をかきながら、ペットボトル相手に心臓マッサージをしていました。4分間やりきると、お客さんは互いを拍手でたたえ合い、一体感さえ生まれていました。そんな不思議な光景を取材してきました。(朝日新聞科学医療部記者・杉本崇)

思わず血圧上がる…「ナース酒場」とは 過去には健康的ファッションショーも

心臓マッサージ、100人で体験

 ナース酒場は、JR渋谷駅近くにあるイベントレストラン「東京カルチャーカルチャー」で開催されるイベント名です。

 看護師の有志団体「看護師ーず」が、普段の生活のなかから健康について考えられる機会を作りたいと企画しています。昨冬に開催された初回イベントも健康トークが繰り広げられ「思ってたのと違う」との意見が相次ぎました。

 そして今回のテーマは、心臓マッサージ。周囲の人が倒れたときに誰もが心肺蘇生に取りかかれる方法を伝えようと企画しました。

 講師は、消防と救急現場を10年間務めた小澤貴裕さん(44)。一般社団法人「ファストエイド」でこうした普及活動を続けています。この日は看護師を含め100人で心臓マッサージを練習しました。

 各地の消防署に行けば正しい救命講習を学べます。「でも、とっさの時に講習で習ったマッサージをするのは難しいですよね」と小澤さん。そんな小澤さんが編み出したのがペットボトルを使った心臓マッサージの練習でした。これなら日々の生活のなかでも練習できます。

ペットボトル、驚くほど人に似ていた

 きっかけは、ファストエイドの同僚で、アプリ開発者玄正慎さん(37)から「ペットボトルが練習に使えるんじゃない?」と言われたことです。

 そんな馬鹿なと思いながら小澤さんが試してみると「びっくりするほど、普段の心臓マッサージする感触に似ていた」。何十種類ものペットボトルを試し、センサーで測ったところ、サントリーの「南アルプスの天然水」の2リットルのボトルの押したときや戻ってくる感触が、最もマッサージ用人体模型に近かったそうです。

 消防庁によると、2016年に救急搬送された心肺停止の人数は約12万人で、救急車の到着時間は全国平均で8.5分。心臓マッサージをすると脳など重要な臓器に血液を送り続けることができるため、命が助かる確率が1.2~1.8倍に上がります。そのため、少なくとも8分は心臓マッサージを続ける必要があります。

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最終更新:7/17(火) 7:00
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