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<なるほドリ>罹災証明書ってどんなもの?

7/11(水) 9:12配信

毎日新聞

 ◇公的支援金受け取りに必要

 なるほドリ 滋賀県米原市で6月29日に発生した竜巻と見られる突風による被害を伝える記事で、市が「罹災(りさい)証明書」の申請を受け付けていると読んだよ。どんな証明書なのかな?

 記者 地震や風水害などによる建物の被害を市町村長が証明する書類で、被災者が公的な支援金を受け取ったり、税金や社会保険料の負担を減らしてもらったりするのに必要になります。災害の規模により、実際にどのような支援を受けられるかは異なります。

 Q 保険金の申請にも必要なの?

 A 日本損害保険協会によると、地震保険の請求時には「必要ない」としていますが、風水害は保険商品によっては「罹災証明書が必要となる場合がある」とのことです。

 Q 証明書には何が書いてあるの?

 A 被災した人の氏名▽住所▽住宅の所在地▽被害の原因▽被害の程度--などが記載されています。一般的には、世帯主の氏名が書かれます。

 Q 被害の程度はどのように調べるの?

 A 国の指針に基づき、研修を受けた市町村の職員などが2人以上のグループで被災した住宅を訪ね、住宅の傾きや、屋根や壁などの状況を調べます。基本的には、壊れた割合が全体の50%以上が「全壊」、40%以上50%未満が「大規模半壊」、20%以上40%未満が「半壊」と認定されます。自治体によっては、20%未満も「一部損壊」や「床下・床上浸水」として認定することもあります。車など住宅以外の物の被害を写真などで確認し、被災者から罹災の届け出があった旨を証明する「罹災届出証明書」や、人的な被害を示す「被災証明書」を出す自治体もあります。

 Q 発行には時間がかかるの?

 A 災害の規模によりますが、現場で調査する職員を十分に確保できず、2016年の熊本地震は約18万件の発行を終えるまでに約4カ月半を要しました。その教訓を踏まえ、国は今春、指針を改定し「一部損壊」の場合のみ、住民が自宅の外観や壊れた部分を撮った写真で認定する「自己判定方式」を採用し、最大震度6弱を記録した6月の大阪北部地震でも運用されています。なかなか調査が始まらないと、被災者が先に修繕してしまい、調査しても実際の被害が分かりにくくなって「判定に納得がいかない」というトラブルも起きかねません。

 Q 米原の場合はどうなの?

 A 突風被害は5日までに46件の発行申請がありました。市が始めた現地調査で、ブルーシートで覆う前の壊れた屋根の写真を、市職員に見せていた被災者の女性がいました。女性は「片付けを始める前に被害を記録するよう近所の人に教えてもらい、写真を撮った。被災直後はそんなところまで頭が回らないので、教えてもらってよかった」と話していました。市が罹災証明書を発行できる時期は未定です。

最終更新:7/11(水) 10:20
毎日新聞