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ベルギー、最後は策に泣く FW投入が裏目、無得点に

7/11(水) 8:09配信

朝日新聞デジタル

(10日、フランス1―0ベルギー ワールドカップ準決勝)

 日本戦で2点差をひっくり返した選手交代、ブラジル戦でサッカー王国を封じた布陣変更――。戦術を駆使して32年ぶりの準決勝まで上がってきたベルギーの策が、裏目に出た。

【写真】後半、ボールを奪い合うベルギーのデブルイネ(右から2人目)=関田航撮影

 後半6分、フランスに先制を許す。その9分後に、マルティネス監督が選んだ1枚目の交代カードは、FWメルテンス。守備的MFのデンベレに代えてピッチに送り込んだ。

 2列目でプレーしていたMFデブルイネが、1列下がって守備的な位置へ。「彼は、GK以外ならどこでも高いレベルでプレーできる」という指揮官の信頼が、落とし穴になる。

 ブラジル戦で決勝点となるミドルシュートを決めるなど、決定的な仕事ができるアタッカーが下がり、ベルギーはゴール前の迫力を失った。MFのE・アザールも、パスの出し先だったデブルイネが下がったためにドリブルするしかなく、攻撃は単調に。「守備的なフランスを崩せなかった」とデブルイネ。投入したメルテンスも機能せず、4強の中で最多ゴールを誇るチームが、今大会6試合目で初の無得点に終わった。

 FWルカクやGKクルトワなどイングランド1部の強豪で主力を張る選手を各ポジションにそろえたチームは、ベルギー史上最強とうたわれた。多くのメンバーが前回大会で28年ぶりの8強入りを果たし、経験と自信を携えてロシアに乗り込んでいた。

 それだけに、マルティネス監督はショックを隠しきれない。「不運にも先制点を奪われた。気持ちを含めたリカバリーが、難しい」

 次戦は14日の3位決定戦。32年前はここで敗れ、4位に終わった。ベルギーの歴史を塗り替えるチャンスは、まだ残されている。(清水寿之)

朝日新聞社