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インド、熟練労働者に余剰人員 域内トレンドに逆行

7/12(木) 7:15配信

SankeiBiz

 インドは、アジアのトレンドに逆行し、熟練労働者に余剰人員が出ている。米調査会社コーン・フェリーは調査報告書で、「アジア太平洋地域の熟練労働者不足は今後も続き、経済成長の妨げになる」とし、「対処しないと2030年までに深刻な影響が出る」と警告した。しかし、唯一の例外がインドだという。現地紙タイムズ・オブ・インディアが報じた。

 コーン・フェリーによれば、インドでは熟練労働者の余剰人員は30年までに2億4500万人に達する見通しだ。これに対し、アジア太平洋地域の主要20カ国・地域では計8520万人の熟練労働者不足に陥っていると推定した。対応策が講じられない場合は、30年までに最大で8兆5000億ドル(約943兆円)の逸失利益が生じると予想している。

 報告書は、アジア太平洋地域の主要20カ国・地域を対象に、20年、25年、30年における人材の需給状況を予測した。業種は「金融・サービス」「IT・メディア・通信」「製造」の3分野が対象だ。

 コーン・フェリーのアジア太平洋部門の最高執行責任者(COO)、マイケル・ディステファノ氏は「企業の未来を守るためにこれから起こる人材危機の対策に取り組む必要がある。このままでは、熟練労働者不足が域内の成長に深刻な打撃をもたらす」と指摘。「域内の労働者不足は20年に1230万人、30年には4700万人に拡大する。30年の逸失利益は4兆2380億ドルに達する」と予想した。

 一方、コーン・フェリーのインド部門のバブナ・スド氏は「インドは他のアジア地域と対照的に人余りの状態にある。今後もこの状況が続く」と分析した。その上で、「雇用適性と雇用創出という2つの問題に取り組まなければならない。官民は『スキル・インディア』などの取り組みを通じてこうした問題に対処してきたが、余剰人員を活用するためにはさらなる取り組みが必要だ」との見解を示した。さらに、「インドも含め、域内企業はこの人材問題に対応するため、雇用および人材管理のあり方を再考する必要がある」と訴えた。(ニューデリー支局)

最終更新:7/12(木) 7:15
SankeiBiz