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災害拠点病院に医師6割出勤できず 豪雨で京都の交通遮断

7/11(水) 11:20配信

京都新聞

 西日本豪雨では降り始め翌日の6日に、京都府亀岡市以北と京都市を結ぶ交通網がすべて遮断され、地域災害拠点病院に指定されている京都中部総合医療センター(南丹市)の医師の約6割が出勤できない事態となった。京都市在住の医師が多いためで、5診療科が休診を余儀なくされた。被災者は搬送されなかったが、今後の災害対応に不安を残す形となった。住民らは「地元に住んでほしい」と要望するが、同センターは「医師確保に悪影響が出る」と慎重で、地域の医師不足の課題も浮き彫りとなった。
 5日夜から6日にかけ、JR山陰線、京都縦貫自動車道、国道9号老ノ坂峠が不通となり、京都市-亀岡市間の行き来ができなくなった。このため、同センターの常勤医74人中44人が出勤できず、残りの医師で救急や外来患者に対応した。麻酔医も不在で、予定していた手術は見送られた。
 同センターは亀岡市、南丹市、京丹波町が共同設置し、3市町の「南丹医療圏」では唯一の災害拠点病院。幸い南丹医療圏で甚大な被害はなかったが、3カ月ごとに通院している南丹市の松本史郎さん(71)は「地元に住む医師を増やすなどの対応をしてほしいという願いもある」と話す。
 同センターには災害マニュアルがあるが、これだけ多くの医師が通勤できない事態は想定していなかった。このため、マニュアルの見直しに着手し、大雨が予想される場合は病院近くの医師宿舎などでの宿泊を検討している。
 ただ、地元在住の医師を増やすのは難しいという。川野一男事務局長は「『京都、大阪から通勤圏』という点が、医師集めに有利に働いている。地元居住を強制すれば、医師に来てもらえず、地域医療に影響が出る」と頭を抱える。
 また、亀岡市立病院も常勤医15人のうち、2人しか出勤できなかった。非常勤1人を加えた計3人で対応したが、外来診療は中止。救急体制もとれず、2件の受け入れを断った。
 府医療課は「地域の開業医が災害拠点病院へ駆けつけるなど、地元医師会との連携を検討したい」とする。

最終更新:7/11(水) 11:41
京都新聞