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【検証・豪雨被害】大学はなぜ避難勧告の中、休講にしなかったのか

7/11(水) 12:11配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

休講続けばお盆まで授業

なぜ大阪大学の休講判断は昼過ぎまで持ち越されたのか。

谷口さんは、大学の判断にも一定の理解を示す。

「大学には休講に関するマニュアルがあるので、それにのっとらないと休講にできない。さらに前期の授業は15回と決められている。地震による休講もあり、休講する授業が増えると、お盆まで補講をしなければいけなくなる」

大阪大学によると、休講の判断はキャンパスがある地域に、暴風警報、特別警報が発令された場合、または交通機関が運休した場合。対象の交通機関は、キャンパスによって異なる。豊中キャンパスの場合は、原則、阪急が全面運休した場合。

7月6日の豊中市付近の天候は、午前9時の段階で、1時間に35.5ミリの激しい雨が降っていた。該当の気象警報は発令されていなかったが、大学の近くを走る阪急宝塚線が、昼過ぎから全線で運転を見合わせたため、休講にした。

同大によると、最寄りの大阪モノレールや地下鉄は動いていたため、学生は帰宅できると判断したという。念のため、キャンパスに避難所も設けたが、利用者はいなかった。

学生から早い休講判断を求める意見が出ていることに、「そちらも含めて、対応をしなければいけない」(大阪大学教育企画課)と話していた。

休講基準に避難情報の規定なく

大学の休講の基準は、大学ごとで決められている。豪雨被害にあった他の地域の大学はどうだったのか。

京都大学は、7月6日正午すぎに休講と判断した。同大学によると、休講の基準は特別警報、暴風警報が京都市または京都市を含む地域に発令された場合、JR西日本、阪急電車、京阪電車、近鉄電車のいずれか3以上の交通機関が全面的または部分的に運休した場合だ。さらに授業をする学部・研究科の判断にもよる。

今回は、気象や交通機関の条件のいずれにも該当しなかったが、キャンパスのある一部地区で、午前11時ごろ、避難勧告が避難指示に切り替わり、気象状況の悪化も予想されたため、全学一斉で休講を決めた。

神戸大学は7月5日午前に校舎の裏斜面の土砂が崩れた。神戸市から避難勧告が発令され、5日2限目(午前10時40分)から休講にした。避難勧告の発令前に、すでに「避難準備・高齢者等避難開始」が出ていたが、大学の休講基準は気象条件や交通機関の運休の規定のみ。「個別ケースとして対応を検討した」という。

休講の措置を取った広島大学も、休講の基準は主に気象警報と交通機関の条件、岡山大学は気象警報が条件だ。神戸大学の担当者は、「規定の上で想定できたのは、気象や交通機関の条件だった。各大学ともに、(避難の情報をもとにした)規定を作っていないと思う」と続けた。

ちなみに大阪府内の高校は、各校で休校の基準が異なるが、暴風警報、特別警報の発令などが条件。6日は府教委に、学校から「学校の敷地に避難勧告が出ているが、休校にしても良いか」という問い合わせがあったという。

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最終更新:7/11(水) 22:39
BUSINESS INSIDER JAPAN

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