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デノンの入門オーディオ3モデル発売。価格以上の音質を目指した製品

7/11(水) 17:01配信

Stereo Sound ONLINE

NEシリーズのエントリーモデルという位置づけ

 デノンは「Hi-Fi オーディオ」の新ラインナップとして、800NEシリーズを発表した。内容はプリメインアンプ「PMA-800NE」(7万円+税、8月中旬発売)、CDプレーヤー「DCD-800NE」(6万円+税、8月中旬発売)、ネットワークオーディオプレーヤー「DNP-800NE」(6万円+税、9月中旬発売)の3機種。

【画像】発表会で用いられた詳細なスライド

 NEとはNew Era(新時代)の略で、上位機種として「2500NE」、「1600NE」シリーズが先行していたが、それに次ぐ新シリーズ、つまりNEシリーズ中のエントリーモデルという位置付けだ。

 デノンといえば、プリメインアンプの「PMA-390RE」(5万2000円+税)などお馴染みの定番製品をエントリークラスのモデルとして擁しているが、今回はそれとは異なる新ラインナップが拡充された格好だ。これは多様化する音源に対応するための措置で、例えばプリメインアンプの「PMA-800NE」では同軸、光デジタル音声入力の装備やMM/MC対応のフォノ入力を装備したことが「PMA-390RE」に対する優位として挙げられる。


■高純度なサウンドを目指したプリメインアンプPMA-800NE

 PMA-800NEは最大192kHz/24ビットのデジタル音声信号入力に対応したプリメインアンプ。ただし、PCとつながるUSBタイプB端子(=USB DAC機能)は持っていない。アナログ音声(RCA)入力端子に加えて同軸、光デジタル入力を装備している。上記の通りMM/MC対応のフォノ入力も備える。50W(8Ω)×2という出力値は「PMA-390RE」と変わらない。

 NEシリーズの上位機同様、シンプルな回路構成を取ることがPMA-800NE特徴だ。プリアンプでの増幅をせず、1段構成の「ハイゲインアンプ構成」を採用することで、信号経路を短縮。より高純度なサウンドを目指している。最近では見ることが少なくなったACアウトレットや、使用頻度が下がっているというプリアウトについても省略。よりシンプルな構成に努めている。

 上位機種である2500NEや1600NEシリーズで使われているカスタムコンデンサーをふんだんに使うほか、PMA-800NE独自のカスタムパーツとして、8200μFの大容量コンデンサーを搭載したことにも注目。上位機からの技術転用だけでない音質の磨き上げを図った。


■プレーヤーはハイレゾ音源、音楽ストリーミングサービスへの対応を強化

 ソース再生機器を見てみると、CDプレーヤーDCD-800NE、ネットワークオーディオプレーヤーDNP-800NEともにDAC素子にTI製の「PCM1795」を使っていること、独自のアップサプリング&ビット拡張技術「Advanced AL32 Processing Plus」を搭載することが共通のフィーチャー。PCM1795の採用はハイレゾ対応につながっており、両機とも最大192kHz/24bitのPCM、同5.6MHz/1bitのDSD信号再生に対応する。

 CDプレーヤーDCD-800NEと同社の「DCD-755RE」(52000+税)を比較すると、DCD-755REはDAC素子に「PCM5142」を採用していたこと、アップサンプリング&ビット拡張の技術が最新版にアップデートされたこと、フロントパネルのUSBタイプAからのハイレゾファイル再生に対応したことなどが主なアップデート内容だ。こちらもUSB DAC機能は持っていないものの、USBタイプAから再生できるファイルの拡張子はWAV、FLAC、ALAC、AIFF、DFF、DSFなど一通りのものが揃っている。

 いっぽうのネットワークオーディオプレーヤーDNP-800NEと同「DNP-730RE」を比較すると、どちらもDAC素子はPCM1795。800NEでの大きな違いは、D&Mホールディングス独自のネットワークオーディオモジュールHEOSを装備していることと言えそうだ。HEOS製品共通の特徴として、Amazon MusicやSpotify、AWAなど音楽ストリーミグサービスに対応する。このあたりが多様化する音源への対応策というわけだ。

 本機はネットワークオーディオプレーヤーなので、LAN経由でのネットワークオーディオに対応するほか、前面の USBタイプA端子からUSBフラッシュメモリを読み込み、直接ハイレゾファイルを再生することもできる。対応ファイルについてはDCD-800NEと同等。その他、AirPlay2にも対応するという。


■地道なブラッシュアップを積み重ね、クラスを超えたサウンドを実現

 いずれの製品もNE=New Eraシリーズにふさわしいブラッシュアップが図られている。上位機譲りのカスタムコンデンサーなど共通したグレードアップ項目も多い。

 文字通り足周りを固める方法として、3機種とも1600NEシリーズと同グレードだというリブ入りのフットも採用されている。これは同社のネットワークオーディオプレーヤーDNP-730RE比で約3倍の質量だという。地味な部分ではあるが、こうした積み重ねが効いた結果、従来品製品のリプレイスではなく、新シリーズとして取り立てられたということなのだろう。

 サウンドチューニングを担当したデノンサウンドマネージャーの山内慎一氏によれば、コストなどの制限はあるものの、新しい製品には従来製品にない新しさやこなれた部分が必ずあるとのこと。同じNEシリーズでも少しずつ理想の音に近づけるようにアップデートされているので、2500NEや1600NEなど上位機種に敵わない部分はあっても、800NEシリーズならではのよさが出せたはずだと話してくれた。

 開発当初はNEシリーズのサウンドコンセプトである“ヴィヴィッド”(鮮やかな)、“スペイシャス”(広々とした)をどこまで堅持できるか、不安はあったという。しかし、結果的には充分ヴィヴィッドな、クラスを超えた音質を実現できたと自信を見せた。

最終更新:7/11(水) 17:01
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