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マイアミ市街地F1、2019年開催へ? アメリカGP主催者が危惧するリスクと、将来への期待|F1ニュース

7/12(木) 21:05配信

motorsport.com 日本版

 F1アメリカGPを開催するサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)の代表であるボビー・エプスタインは、マイアミでのF1開催が実現すれば、長期的に見れば有益であったとしても、アメリカのF1ファン層を薄くしてしまうリスクがあると考えている。

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 マイアミは2019年から、市街地コースでF1を開催することを目論んでいる。もしこれが実現すれば、現在テキサス・オースティンで行われているF1アメリカGPも含め、アメリカ国内で年2回のF1グランプリが開催されることとなる。

 このような事態となれば、アメリカ国内のファンにはオースティンに行くのか、それともマイアミに行くのかというふたつの選択肢が生まれることとなり、結果的に観客数が分散してしまうのではないかとの懸念を、COTA側は抱いている。

 COTAは、メキシコGPが開催され始めた時、チケット販売の面で非常に苦戦したという。アメリカ国内でのレースを増やそうとするリバティ・メディアの動きについて尋ねられたエプスタインは、motorsport.comに対して次のように語った。

「長期的には良いと思う。しかし、リスクがある。基本的なファン数が増える前では、観客動員数が薄まってしまう可能性がある」

「しかし、長期的な目標がファンの数を増やすことである場合、それは鶏が先か、それとも卵が先かという議論と同じだ。初期の段階では、それが我々にとってポジティブなものであるのかどうか、それはまだ分からない」

「ファンの数を増やさずに選択肢を増やすのなら、最初は厳しいはずだ。それ(マイアミでのF1開催)が我々にどのような影響を及ぼすのか、見てみることにしよう」

アメリカ国内でのレース数増加は、長期的にはポジティブ

 エプスタインは、マイアミでのF1が実現したとしても、COTA独自の魅力を強く信じており、これまでの経験を活かして、より発展させることができると考えている。またリバティ・メディアが、アメリカでのF1ファン層を拡大させるために、両方のイベントを最大限活用することを確信している。

「北アメリカには数億人もの人がいる。だから私の考えは楽観的だ」

 そうエプスタインは説明する。

「確かに少し不安だが、ファンが分散してしまうことによる痛みを受ける前に、ファンのベースを構築できるかどうかは、時間との競争だ。それについては非常に楽観的である」

「ファンの数が拡大することを我々は望んでおり、それが早く起きることを望んでいる。そのことについては、リバティと共有できていると思う」

「テレビでも、そしてレースという側面でも、ストリートレースで経験できることとの間には、大きな違いがある。このコース(COTA)は競技専用に設計されており、オーバーテイクの機会もたくさんある」

「ここに席をとれば、8~9のコーナーを見渡すことができる。3マイル近いエンタテインメイントを楽しむことができるのだ。ストリートレースで経験できるものとは、非常に異なっている。見ることができる範囲は、はるかに少ないんだ」

「チケット販売の面での優位性は、(COTAの方が)良いと考えている。一方、マイアミが提供する象徴的なテレビ映像を考えれば、なぜそれがうまくいくのかということも理解できる」

「むしろ、マイアミのような市街地コースでのF1があった方が良い。なぜなら、真の意味でのサーキットで、なおかつ終日お祭りのようになっているという意味では、(COTAでのF1開催は)非常にユニークなモノになるだろうからだ」

 またエプスタインは、マイアミでのレース開催が成功することを願っている。マイアミは開催権を得る上で、従来のような開催権料を支払うような契約ではなく、利益を分配するビジネスモデルを検討していると言われる。つまりこれが実現すれば、その他のレース開催地においても、同様の契約形態を実現する門戸を開くことに繋がるかもしれないのだ。

「我々はマイアミの方式が非常に成功することを願っている。そうすれば、彼ら(リバティ・メディア/FOM)は他のプロモーターとも、それを締結することができる」

 そうエプスタインは語った。

「彼らが偉大なことをすることを望むという意味では、それは非常にユニークな立場だ。少し羨ましいことだが、それと同時に、彼らが大きく成功することを望んでいる。そして彼らは『我々は、他ともリスクをシェアすることに前向きである』と指摘し、語ることができるのだ」

Jonathan Noble