ここから本文です

麻原元死刑囚の四女 太平洋の海に散骨、“聖地”作らないため

7/12(木) 6:00配信

スポニチアネックス

 オウム真理教で教祖麻原彰晃を名乗った松本智津夫元死刑囚=執行時(63)=の遺骨について、元死刑囚の四女(29)側は11日、粉状にして太平洋にまく意向を示し、国側に支援を求める要請書を出した。また、元死刑囚の長男のものとみられるツイッターで殺害予告されたとして、神奈川県警に告訴状を提出したことも明らかにした。

 四女の代理人滝本太郎弁護士は11日に都内で会見。四女と相談し遺骨を粉状にして太平洋にまくと決めたと説明した。「遺骨は信者にとって大変重要なものだ。(遺骨のある場所が)聖地とされないよう、太平洋の広い海にまくことが一番よい」と強調した。

 教団の後継団体「アレフ」の信者らが四女を攻撃したり、遺骨を奪還したりすることが想定されるとして「現在の状況では(散骨を)実現できない」と費用や業務の負担を国が支援するよう求めた。

 関係者らによると、松本元死刑囚は6日の執行前、四女に遺体を渡すよう伝え、四女も了承。遺体は9日に火葬された。四女とは別に、松本元死刑囚の妻や三女の麗華さん(35)らも引き取りを求めていることなどから、遺骨は当面、東京拘置所で保管される見通しになっている。

 妻らの引き取り要求について、滝本氏は「東京拘置所から四女が引き渡し先と言われているので、協議の必要はない」と主張した。

 また、執行翌日に松本元死刑囚の遺体と対面したことも明かした。「顔をよく確認した。自分の印象では麻原彰晃ではなく、松本智津夫として死んだのだなと思った」と述べた。

 海洋散骨を行う業者によると、一般的に船を借り切って散骨を行うには約30万円の費用がかかる。犯罪被害者支援弁護士フォーラム事務局長の高橋正人弁護士は「遺骨の引き取り手のいる死刑囚の散骨費用を国が持つという制度は聞いたことがない。国民感情を考慮しても、国が応じることはないだろう」と話した。

 《ヒトラーも》死刑囚としては1968年の連続射殺事件の永山則夫元死刑囚が執行された97年、本人の希望でオホーツク海に散骨された例がある。海外の独裁者では、ナチスを率いたヒトラーが45年に一度埋葬されてから、70年に秘密警察により聖地化を防ぐために掘り起こされ、火葬ののちドイツ国内の川で散骨された。国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン容疑者は11年に米軍に射殺され、同様の理由で遺体を海に沈める「水葬」をされている。

Yahoo!ニュースからのお知らせ