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阪神・金本監督、苦悩の前半戦総括…伸び悩む若虎に「計算違い」

7/12(木) 7:00配信

サンケイスポーツ

 険しい「超変革」の道-。阪神・金本知憲監督(50)が11日、借金3で3位の前半戦を総括。就任から3年、若手育成に力を注いできたが、思うように進まず「計算違い」と吐露した。野手のMVPも実質“該当者無し”。16日の巨人戦(甲子園)から始まる後半戦で7ゲーム差の首位広島を追うが、誤算続きの現状をどう立て直すか。未来の虎を占う戦いにもなる。

 虚勢は張れたはずだ。それでも楽観視できない「現実」があった。打てない。守れない。何より伸びない-。種をまき、水をやり、花を咲かすはずの就任3年目。金本監督は時おり苦笑いを浮かべながら、現状の苦悩を素直に口にした。

 「想像していたよりは厳しい前半戦になったのかなと思っています。守備面でのミスからの失点と、打つ方ですかね。野手に関しての手応えは、実はあまり感じてない」

 3月1日に「一番手応えがある」と話してから約4カ月。シーズン半分の74試合を過ぎたが、チーム打率・243、280得点、51失策はリーグワースト。明確な課題を解消できないまま借金は3。DeNAが敗れて3位浮上も、首位広島に7ゲーム差をつけられた。

 「う~ん。僕、就任して3年目なんですけど、1、2年目と特に若手の底上げに取り組んできたんですけど、なかなか…。何人かの期待した選手は伸び悩んでいる、と。計算外というか、計算違いというか、野手に関しては多いですね」

 あえて名前は伏せた。それでも「計算違い」という厳しいフレーズが、すべてを物語っていた。

 鳥谷を二塁にまわしてまで三塁にこだわった2年目の大山は打率・204、2本塁打、16打点と大不振。高山も打率・183で1、2軍を行ったりきたり。昨季20本塁打の中谷は5月下旬にようやく昇格。目をつけ、手塩にかけてきた若虎たちが結果を出せない。

 原因を「打席での対応力、考える力だと。体力も振る力もついてきて、そこそこから体も強くなってきたんですけど、もう一つの対応力というのが欠けているのかな」と分析したが、2016年の「超変革」から始まった育成計画が進んでいないのが現状だ。

 野手の前半戦MVPも「思い浮かばないです」とポツリ。「6月中盤ぐらいからの陽川…ぐらいですかねぇ。あ、糸井がいました」としたが、実質、該当者無しといっていい。年俸3億4000万円の新外国人ロサリオも期待外れ。守備の要の遊撃手もいまだに決まらず、「(遊撃を)コイツでいくと固定できるぐらい、誰か見せてほしい」と願うしかなかった。

 7、8月に入れば来季構想の話し合いも本格化する。FA戦線は? ドラフトは? 助っ人の去就は? 今季から新たに3年契約を結んだ金本監督。逆転Vを目指すことはもちろん、後半戦の戦い方、戦いぶりは、ここから虎が進むべき道の“指針”ともなる。

 「十分挽回できるものは持っている。最後は自分たちが優勝するという気持ちを僕も選手たちも持っています。(広島とは)直接(対決)でやっていくしかない。向こうにも隙があると思いますし」と決意を語った指揮官。周囲の目もより厳しくなっていく中、16日の巨人戦から、勝負の69試合を戦う。