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西部氏自殺幇助、「恩返ししたいと…」被告が思い語る

7/12(木) 18:55配信

産経新聞

 評論家の西部邁(すすむ)さん=当時(78)=の自殺を手助けしたとして、自殺幇助(ほうじょ)罪に問われた青山忠司被告(54)は11日の初公判で、西部さんを「先生」と呼び、「恩返ししたいと思ったが、結果として恩をあだで返すことになってしまった」と謝罪を重ねた。

 情状証人として出廷した長男によると、西部さんが自殺を口にするようになったのは、4年前に妻と死別してから。「お父さんは自殺をすることに決めた」と電話で告げられた。著書などで「生の最期を他人に命令されたりいじり回されたくない」として「自裁死(じさいし)」を示唆していた西部さんは皮膚炎や神経痛に悩まされており、長男は「今にして思うと、父は自分の頭が衰えていくのが何よりも怖かったのでは」と話した。

 30代から私塾で師事していた青山被告は昨年10月、西部さんから「体がどうにも言うことをきかない。多摩川で自殺するつもりだ。手伝ってくれるか」と依頼されたという。現場の川を下見した際に水位が低く、自殺の延期・中止を期待したが、「先生の意志は固かった。ただただ、先生に安心して逝ってもらいたいだけだった」と話した。

 青山被告は長男らと示談が成立している。長男は証人尋問でこう推し量った。「父の依頼を断ってくれていればと今も思うが、断ることができない師弟関係という私には分からないものがあったんだと思う」

最終更新:7/12(木) 18:55
産経新聞

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