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「プラスチックには昔の生き物の記憶がある」次世代を担う写真家のユニークな持論

7/12(木) 16:38配信

DANRO

「プラスチックは、石油からできている。昔生きていた生き物の記憶を持っているんじゃないかと思うんです」。美術家の藤倉匠さん(37)は、そんなユニークな持論を語ります。誰の家にもある身近なものを撮影し、カラフルで抽象画のような作品を発表しています。(篠原諄也)

そんな藤倉さんの写真が、東京・銀座のギャラリーで開催中の「A.W.P Selection 2018ー次世代を担う写真家たち」と題された写真展で展示されています。

使い捨て文化に違和感があった

藤倉さんの写真は、じっと見つめてみても、それがいったい何であるのかよくわかりません。被写体が何かは明かしていないといいます。ヒントは「台所や机の上にある身近なもの」とのこと。こうした作品を制作する裏には、消費社会への問題意識があると語ります。

「中学生時代からゴミ問題に関心がありました。当時、使い捨て文化が当たり前だった。新しいものを使う方がいいと。でも、そういうのはおかしいのではと思っていたんです」

たとえば、使ってはすぐ廃棄されてしまうプラスチック。しかし、ずっと見つめていると、そこには「昔の生物の記憶があるのでは」といいます。そこに何が映されているのか、じっくり考え込んでしまう写真です。

展示では他にもユニークな作風の写真家の作品が展示されていました。異国の風景を撮影した写真を展示しているのは、田中紘子さん(39)。写真家を志す前の2004年、旅行先のヨーロッパの国々で撮影しました。「場所を特定するもの」は選んでいないのがこだわり。当時は技術的なことがわからず、無邪気に撮っていたといいます。写真を学んだ今見てみると「モヤっとしているのが臨場感がある」と語ります。

「ボロボロになっているものに惹かれる」

こちらは、1年の4分の1は海外にいると語る写真家の萩原よしてるさん(30)の作品。オーストラリアやイギリスなどで撮影した写真を展示しています。「古いものが好き」だと萩原さん。「真新しくて高級なものよりも、時間が経過してボロボロになっているものに惹かれます。それが暮らしの中の一部になっている。かっこいいなと感じるんです」

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最終更新:7/12(木) 19:11
DANRO