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「全面禁煙に踏み切る店にこそ補助金を」 たばこが原因の病気に苦しむ患者を診てきた医師の言葉

2018/7/12(木) 17:43配信

BuzzFeed Japan

「決める人」がニコチン依存症で正常な判断ができない

(なぜ、そんなマイナスの政策がとられているのでしょうか)

一つは利害関係者の意見が強く、マスコミでもその論調が反映されることが多いこと。もう一つは、国の政策を決める政治家たちにニコチン依存症の人がいらっしゃるのでしょう。その2点以外、思いつきません。先日の国会でのヤジが象徴的な出来事でした。

(衆議院厚生労働委員会で、自民党の穴見陽一議員が、参考人として意見を述べていた肺がん患者の長谷川一男さんに、「いい加減にしろ!」とヤジを飛ばした件ですね。やはり参考人として出席していた黒澤さんもヤジを飛ばされたと聞きました)

文言まではわからなかったのですが、ヤジだろうなというのはわかりました。こういう話をする時に野次られるのは慣れています。それにしても、意見を聞くために招いた参考人にヤジるというのはどう考えても普通ではありません。

たばこに関して正常の判断ができなくなっている状態でしょうから、かなりの確率で喫煙者であり、ニコチン依存症だと思いましたので、腹もたちませんでした。

ニコチン依存症になると、脳に変化をきたして、ニコチンを体に入れないと脳が正常に働かなくなるのです。仕事の能率は落ち、感情の変化も極端になります。私にヤジを飛ばしたのはどの議員かはわかりませんが、そういう議員はニコチン依存症の患者さんとして、治療的な視点で諭してあげるほうがいいというのが私の意見です。

それから依存症になると、依存しているものやことに対する考え方に歪みが生じます。アルコール依存症の人に「アルコールは身体に毒だよ」と言っても、「俺には必要なんだ」とか「アルコールで死ぬ奴はいない」と言ったりするわけです。

ニコチン依存症でも、「俺は肺がんにはならない」と根拠のない言い訳をしたりするわけです。

それは体がニコチンを欲しがるあまり無意識のうちに、害を過小評価したり、喫煙行為自体を過大に正当化したりしがちになるからです。また、場合によって、被害者感情のようなものが強くなり、キレやすくなるなど、妥当な判断ができなくなったりもします。

(そういう人たちが受動喫煙対策を議論しているのですね)

先日、国会議員さんたちに聞いてきたところによると、発言力の強い議員の方々には喫煙者が多くいらっしゃるそうです。そういうところに、禁煙に関する法律を求めても、人への被害は軽く考えるし、「たばこは嗜好品」「ストレス発散に役立つ」と誤った認識の下で議論が行われてしまうし、というようなことが当然起こっているわけです。

正しいことがニコチン依存によって曲げられてしまい、修正されずに法案になってしまっていることは、国のリーダーの責任として重大に考えていただく必要があると感じます。

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最終更新:2018/7/12(木) 18:09
BuzzFeed Japan

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