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米中貿易戦争なのに株価が堅調なのはどうして?

7/14(土) 8:00配信

THE PAGE

 米中両国がとうとう貿易戦争に突入しました。本来であれば、株価には大打撃となるはずですが、米国を中心に世界の株価は順調そのものです。これはどうしてなのでしょうか。

 米国は7月6日、340億ドル(約3兆8000億円)相当の中国製品に25%の関税をかける措置を発表しました。中国も即座に報復関税を発動。同額の米国製品に25%の関税をかけています。米国は早ければ7月中に追加で160億ドルの関税措置を発動する予定ですから、合計で500億ドルの製品に関税がかかることになります。トランプ大統領は、さらに2000億ドル相当の製品について10%の関税をかける方針も明らかにしています。

 米国は中国から年間約5000億ドルを輸入していますが、今回の関税発動によって輸入製品の10%に高い関税がかかることになります。また2000億ドルの関税が発動されれば、中国からの輸入の半分が関税対象となってしまいます。

 高い関税が設定されると、その分だけ製品価格が上昇しますから、経済にはマイナスの影響が及ぶとされています。今回は金額が極めて大きいですから、株価などへの影響も甚大であると予想されていました。

 ところが、関税措置が発表された後も、米国の株価は下落するどころか、むしろ堅調に推移しています。トランプ氏が通商政策に積極的なのは、今年11月に行われる中間選挙を意識してのこととされています。もしそうであれば、選挙に勝利すれば当面の目的は果たせることになりますから、どこかのタイミングで落としどころを探ることができます。市場は、最後には交渉がまとまると楽観的に考えているのかもしれません。

 関税による目先の影響が思いのほか小さかったことも市場に安心感を与えています。中国が米国から輸入する製品の中でも影響が大きいとされているのが大豆ですが、商品市場では中国による報復関税発動を見越して、大豆が売られており、ここ1カ月で2割も価格が下落しています。中国の消費者や事業者から見れば、価格が下がった分だけ関税と相殺され、従来と同じ価格で大豆を購入することができます。米国の大豆農家にとっては困った状況ですが、原材料価格の急上昇で市場が混乱するという事態はとりあえず回避されています。

 しかし物事がそううまく運ぶとは限りません。関税措置が長引けば、ジワジワと経済に影響を与え、最終的には株価にも影響してくることになります。結局のところトランプ氏がどこまで戦争を続けるつもりなのかにかかっているようです。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:7/15(日) 5:34
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