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綴織當麻曼荼羅、往時の姿に 復元模造、奈良博に出展

7/14(土) 7:55配信

産経新聞

 當麻(たいま)寺(葛城市)の国宝「綴織當麻曼荼羅(つづれおりまんだら)」を部分的に復元した模造品が制作され、色彩豊かな往時の姿がよみがえった。4年間にわたる修理を終えた国宝の曼荼羅とともに、奈良国立博物館(奈良市)の特別展「糸のみほとけ-国宝 綴織當麻曼荼羅と繍仏(しゅうぶつ)」(14日~8月26日)に出展される。

 綴織當麻曼荼羅は、奈良時代に貴族の娘、中将姫(ちゅうじょうひめ)の祈りによって蓮糸を使って一晩で織り上げられたという伝承が残る。約4メートル四方の大画面に極楽浄土の様子が表現され、奈良時代の制作か中国・唐製とみられている。同博物館では、平成26年度から本格修理に取りかかった一方、美術工芸織物の老舗「川島織物セルコン」(京都市)に復元模造品の制作を依頼していた。

 曼荼羅の中で、比較的原形をとどめている菩薩の頭部などを縦19・5センチ、横23センチの大きさに復元。原本では当初の色や形が判別しにくかったため、江戸時代の転写本も参考にしながら配色などを決め、原本と同じく1センチ幅に20本の経(たて)糸を使って製織した。

 1日に織れるのはわずか3・5センチ四方程度。織りだけで40日間を要したが、制作当初の姿を彷彿(ほうふつ)させる精緻で色鮮やかな模造品が完成した。川島織物セルコンの明石文雄技術顧問は、「顔の輪郭を表現するのが難しかった。もともとはこのような織物だったと思っていただければ」と話した。

 同展では、国宝9件、重文35件を含む138件を展示する予定。月曜休館だが、今月16日と8月13日は開館。一般1500円、高校・大学生千円、小・中学生500円。問い合わせはハローダイヤル(電)050・5542・8600。

最終更新:7/14(土) 7:55
産経新聞