ここから本文です

右足を失ったアンプティ・サッカープレイヤー、エンヒッキ・マツモラ・ジアス<Human ウォッチャー>

7/13(金) 18:01配信

テレビ東京スポーツ

そこに秘められたドラマをあなたはまだ知らない。

地球はサッカーの惑星だと言っていい。そのボールは、人は困難を乗り越えられる存在だと教えてくれる。彼らも然り。この星にはこんなふうにボールを蹴るサッカーもある。

片足のフィールドプレーヤーに片手のゴールキーパー

障害を感じさせないほど激しい当たり。アンプティ・サッカーは切断障害を持つ人々が行なう7人制のサッカー。見ると勇気が沸く。そんな光景だった。

日本に先んじる欧米ではスタジアムが一杯になるほど人気があり、トルコにはプロリーグさえ存在する。日本での歴史は、やっと10年。それにも関わらず、成績は華々しい。4年前にはワールドカップに出場し決勝トーナメントに勝ち進んだ。


3月に始まった取材。片足だけで走るその速さにまずは驚かされた。FCアウボラーダは拠点を関東に置くクラブチーム。メンバーの会費や企業からの支援で運営しており、練習場を転々としながら活動している。

チームの中心はこの選手。4年前のワールドカップで10番を背負った日本の第一人者。エンヒッキ・マツモラ・ジアス。愛称ヒッキ。ブラジル生まれの日系三世。

5歳の時、交通事故で右足を失った。10歳でアンプティ・サッカーを始め、18歳の時にはブラジル代表にも選ばれた。その一年後、19歳で祖父の故郷、日本へ。外資系の銀行に就職し日本支店に配属されたことがきっかけだった。日本での生活は10年目。好物は寿司と納豆。仕事帰りには、ストレス解消にフットサルのコートへ。

クラッチと呼ばれる杖を自在に操るヒッキ。他はみな健常者だがその事実が嘘のように、全く違和感なくピッチに馴染んでいた。

来日した十年前、日本にアンプティサッカーがないことに驚いた。やればできる競技なのにもったいない。ヒッキは一念発起し自らPRビデオを作り、各地を周って普及活動をスタート。

ヒッキの努力と情熱が実を結び、FCアウボラーダは結成5年目を迎え選手は19人を数える。驚くのは選手層。上は52歳から、下は9歳まで分け隔てなく、一緒にプレーする。

1/2ページ