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国名勝庭園「魚楽園」にも濁流 紅葉スポット、復旧のめど立たず 福岡

7/13(金) 11:36配信

西日本新聞

 福岡県川崎町安真木の国指定名勝庭園「藤江氏魚楽園」では、室町時代の画僧・雪舟築庭とされる庭園に大量の土砂や流木が流れ込み、一部が埋没した。県教育庁文化財保護課によると、県内文化財で最も被害が大きいという。紅葉スポットとして知られる同園だが、今秋までの復旧のめどは立っていない。

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 魚楽園は自然の山を借景に池を設けて石橋を架けた池泉式庭園。1978年、庭園と背後の山を含む約1万600平方メートルが国名勝庭園に指定された。秋には紅葉をライトアップし、毎年約2万人が訪れる。

「庭園内の流路が大幅に変わった」

 町教育委員会の調査によると、国指定範囲内では池への大量の土砂流入や石の一部埋没、排水路の機能喪失、ライトアップ用の照明器具の水没、断線などが判明。範囲外でも母屋に続く階段部分の陥没、売店への浸水など被害は広範囲に及んでいる。

 町教委の末吉隆弥学芸員は「これまでにない雨量で山の保水力を超え、庭園内の流路が大幅に変わった。園内の利水対策や安全性を確保した階段の復旧など、大規模な工事が必要だ」と話す。県に10日、被害状況を報告し、13日には県の担当者が状況確認に訪れる予定という。

 庭園を管理する藤江敬子さん(48)は「経験したことのない被害。当分の間閉園して紅葉の時期までに部分的にでも開園させたい」と話している。

=2018/07/13付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞社

最終更新:7/13(金) 11:36
西日本新聞