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安倍首相が被災地視察 野村ダム放流「徹底的に検証」

7/13(金) 22:00配信

愛媛新聞ONLINE

 安倍晋三首相は13日、西日本豪雨の愛媛県内被災地を訪れ、肱川の氾濫で犠牲者が出た地域や避難所などを視察した。安全とされる基準量の約6倍の放流があり、運用方法などに疑問の声が上がっている野村ダム(西予市)について、安倍首相は報道陣に「国土交通省で徹底的に検証し、改善点があれば改善していく」と述べた。
 安倍首相は「現場ではダムが決壊するかもしれないという切迫した状況の中、ルールに沿って適切に対応したと報告を受けている。さまざまな声があることも承知している」とした。放流を巡っては、避難を呼び掛ける上での情報伝達に国交省野村ダム管理所と西予市の間に認識の違いも生じている。
 視察に同行した中村時広知事は宇和島市役所で、緊急要望書を提出。一自治体で処理しきれない廃棄物が生じていると説明し財政面での支援を要請したほか、自衛隊・応援職員の派遣継続や甚大な被害を受けている農林水産業・商工業への援助などを求めた。
 岡原文彰宇和島市長は、土砂崩れで埋没するなどし復旧のめどが立たない吉田浄水場の現状を訴え、早期普及の後押しを要望した。
 安倍首相は初めに西予市野村町で濁流にのみ込まれた傷痕が残る住宅や店舗を見て回った。片付けに汗を流す住民から浸水時の様子を聞くなどし「体に気を付けてください」と声を掛け、肱川に架かる橋の上で黙とうした。
 広範囲が浸水した大洲市にも向かい、肱川の越水地点で国交省の担当者から氾濫について説明を受けた。宇和島市吉田町の吉田公民館では、避難している高齢者らと対面。自宅が床下浸水したという同市吉田町立間の農業の男性(82)は「被災地に足を運んでもらえてありがたい」と話した。
 視察後、安倍首相は宇和島市役所で「すさまじい被害の状況を見て、被災者からも避難所生活の切実な思いを聞いた。生活再建支援に全力で取り組む」と強調した。
 中村知事は松山空港で報道陣に「(復旧作業は)県だけでできる規模ではない」とし国の動きに期待した。緊急要望に対する安倍首相の反応については「『現場で問題が浮上した場合は心置きなく(対策を)やってほしい。後のバックアップはする』との心強い言葉をもらった」と語った。
 一方、国民民主党の古川元久幹事長も宇和島市吉田町を視察。早期復旧には人や重機などが必要と指摘し、二次災害防止と合わせ政府に求めたいとした。

愛媛新聞社

最終更新:7/14(土) 11:50
愛媛新聞ONLINE