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西日本豪雨 被災地ルポ(下)現場復旧「支えたい」 広島・呉

7/14(土) 8:18配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 西日本豪雨で流れ出た土砂に多くの民家が押しつぶされた広島県呉市。13日、市内の公共施設を訪ねると、わが家を失った多くの地元住民が避難生活を送っていた。静岡県からもボランティアが続々と現地入りし、被災者の支援活動を本格化させている。

 海岸線から続く急坂に集落がある呉市阿賀町冠崎(かぶらさき)地区。7日朝、大雨で緩んだ斜面で土石流が発生し、犠牲者も出た。山岡秀幸自治会長(69)は土砂や倒木が複数の民家を飲み込んでいる光景に立ちすくんだ。「何も手が出せない状態だった」と振り返る。

 高齢者が多い同地区では雨がやんだ後も、土砂の撤去作業がなかなか進まなかった。そんな中、現地入りした静岡県ボランティア協会のバスが13日、呉市内の高校生ボランティアら32人を同地区に送り届けた。山岡さんは「フレッシュな若者の力は助かる。一気にペースアップした」と語る。同協会関係者の5人は12日夜、バスで被災地にやって来た。常務理事の鳥羽茂さん(60)らは「復旧を側面から支えたい」と、今後もバスによる人員輸送を続ける。

 多くの家屋が土砂崩れや浸水の被害を受けた同市安浦町では、住民約50人が市民センターで避難生活を送っていた。避難者の多くは、日中は自宅に戻り、水に漬かった家具や泥を屋外に出す作業に励む。

 13日昼に同センターに休憩に訪れた被災者は、全身が泥や汗にまみれていた。安浦町で支援活動を始めた静岡県健康増進課の保健師植松和子さん(58)は「作業でけがをする人も多い。傷口が悪化しないように処置したい」と気を配る。

 同センター以外の集会所に、数人単位で身を寄せる住民もいる。呉市のこの日の最高気温は32・1度。植松さんらは車で各集会所に足を運び、熱中症への注意も呼び掛ける。

 同センターを拠点に活動するボランティアは現在、呉市内など周辺地域の住民が中心。同市社会福祉協議会によると、家屋の片付けを要請する住民が非常に多く、人手が不足している状態という。ボランティアの受付を担当した同協議会の堤恵太さん(33)は「呉市と広島市をつなぐ道路が復旧した。県外からも多くの人が来てくれたらありがたい」と期待を込めた。

静岡新聞社