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洞窟で長時間作業志願=死亡の元特殊部隊員―タイ

7/14(土) 7:56配信

時事通信

 【バンコク時事】タイ北部チェンライ郊外の洞窟で行われた少年ら13人の救出活動中、死亡した元海軍特殊部隊員、サマン・クナンさんについて、勤務先のタイ空港会社のキティポン副社長は13日までに取材に応じ、サマンさんは予定された1日の救出活動を終えた後、志願して別の仕事を手伝い、意識を失って帰らぬ人となったことを明らかにした。

 
 タイ空港会社は陸海空軍の元軍人約100人から成る「特別部隊」を編成し、運営する空港の警備に当たっている。このうち約70人が元海軍特殊部隊員で、バンコク郊外のスワンナプーム国際空港で勤務していたサマンさんを含む38人が身体検査を通過し、救助に向かった。

 副社長は「彼らは少年らの遭難を聞き、ただ座って待つことなどできなかった。救助を支援する小さな歯車の一つになりたかった」と話す。38人は洞窟の入り口から約2キロの救助拠点まで、空気ボンベなどの機材や食料を運ぶ任務を担った。当初は水位が高く、潜水が長時間に及んだ。

 サマンさんは5日、副社長が出した潜水許可を受け、午前8時に洞窟に入り、救助拠点まで空気ボンベを運んだ。任務は午後5時までで、サマンさんを除くメンバーは全員戻ってきた。サマンさんは救助拠点に残り、引き続き、少年らが待避していた場所まで空気を送る管の設置作業に自ら進んで加わった。

 サマンさんの「強固な意志と決意を感じた」と副社長。サマンさんの体調は良好だったが、意識を失い、再び目を覚ますことなく、6日未明に死亡が確認された。

 副社長によると、特別部隊のメンバーは「指示されたわけではなく、自分たちから私の執務室に来て、救助に行かせてほしいと頼んできた」という。副社長は「少年らが救出されるまで、任務を遂行した彼ら全員を誇りに思う」と語った。 

最終更新:7/14(土) 15:11
時事通信