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福島産、良い品です 国見の「陽と人」、無印がタッグ 東京で果物販売へ

7/14(土) 11:43配信

福島民報

 福島県国見町の株式会社「陽と人(ひとびと)」と生活雑貨店・無印良品を展開する「良品計画」(東京都)が連携し、県内の果樹農家と首都圏の消費者をつなぐ取り組みを本格化させる。今月から東京・有楽町の無印良品で国見町産モモを販売するのを手始めに、リンゴやあんぽ柿など福島自慢の逸品を若者や外国人でにぎわう有楽町の店舗に並べる。消費者を県内に招いての収穫体験も計画し、新たな福島ファン獲得につなげる。 

■消費者招き収穫体験 
 「大規模な流通ラインに埋もれがちな本当においしいものを食べてほしい」。農家と店舗を橋渡しする「陽と人」社長の小林味愛(みあい)さん(31)は、樹木に実ったまま熟期を待つ「樹上完熟」で栽培した国見のモモにほれ込んでいる。遠くに出荷するため収穫期を早める「早取り」に比べ、甘味が強く食感が良いという。 
 良品計画は、生産者と消費者の顔の見える関係こそが地域経済の活性化や地方創生につながる-を理念としている。国見町産モモなどの販売は、良品計画の理念に賛同した小林さんが提案した。味の良さでも太鼓判を押され、「無印良品ファンの聖地」と呼ばれる無印良品有楽町での取り扱いが決まった。 
 モモは「陽と人」が仕入れ、無印良品に卸す。今夏はわせ種の「暁星」から始まり、主力の「あかつき」「まどか」「川中島」などを扱う。十六日以降に販売を始める予定で、価格は一個四百五十円前後を想定。生産者の利益を確保しつつ、若者も購入できる価格帯とした。店舗には商品と一緒に生産者の紹介文などを掲げる。産地に興味を持った消費者を県内に誘導する果樹園視察や収穫体験、生産者の店頭販売なども計画している。 
 無印良品有楽町はJR有楽町駅の目の前で、東日本の店舗で唯一、生鮮食品を扱う。県内を含め全国四百二十三店舗の中でも若者や外国人の来店が多い。小林さんは東京都立川市出身で、経済産業省などに勤務した後、福島産のおいしさに引かれて昨年八月に国見町で起業した。「果物離れが進む都会の若者にこそ、本当においしいものを食べてもらいたい」と東京進出の狙いを明かす。 
 東京電力福島第一原発事故に伴う風評被害は今も根強い。だが、良品計画ソーシャルグッド事業部課長代行の間野弘之さん(43)は「産地で食べて農家と話す関係になれば風評なんてなくなる」と話す。小林さんと取引がある国見町の果樹農家・渋谷憲道さん(44)は「本当においしいモモを食べ、県産品の品質の高さを知ってほしい」と自信を見せる。 
 無印良品有楽町は今後、取扱商品を国見町産以外にも広げ、果物の品目を増やすことを検討していく。

福島民報社

最終更新:7/14(土) 12:09
福島民報

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