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東出昌大がますます熱い!“三変化”で知る、底知れぬパワーに迫る

7/14(土) 7:20配信

dmenu映画

「あなたのことはそれほど」、「コンフィデンスマンJP」など、話題のTVドラマへの出演で注目度が高まっている東出昌大だが、今年はとりわけ映画での大躍進が際立つ。現在公開中の『OVER DRIVE』、『パンク侍、斬られて候』に続いて、この夏は3本の出演作が立て続けに公開される。。

各作品のなかで、“俳優・東出昌大”としての真価がそれぞれ表出しており、彼の底知れぬパワーに圧倒されること間違いなし。公開順に追いかけてみよう

母性本能をくすぐるチャーミングさ

まず、現在公開中の『菊とギロチン』。異彩を放つタイトルだが、これは『友罪』の瀬々敬久監督が手がけた渾身の自主映画。つまり、どうしても作りたかった念願の一作だ。大正時代末期、実在した女相撲の力士たちと、アナキスト(運動家)たちの青春群像を描く。

東出が演じるのは詩人であり、アナキスト集団のリーダーである中濱鐵という役どころだが、モデルとなった人物がいるとは思えないほど、自由奔放なキャラクターを創り上げている。カリスマ性はある。行動力もある。だが、反政府主義者でありながら、結局、爆弾事件にも殺人にも手を染めなかった男。無軌道に見えてどこか情けなく、豪快に思えて案外可愛らしい。そんな、まるで漫画に登場しそうな人物を、東出は実に楽しそうに快演している。

ご存知のように、東出は189センチの長身だが、ここでは威圧感は微塵も感じさせない。それどころか人懐っこくて、ときに観る者の母性本能をかき立ててくれるような一面を垣間見せる。何か考えているようで、まるで何も考えていない。そんな危なっかしさから「守ってあげたくなる」のだ。

そう、ここでの彼は、長身を逆手にとったようなチャーミングさで、映画を色づかせている。

魂をサラウンドさせる声の魔力

7月14日から公開されるドキュメンタリー映画『ピース・ニッポン』では、小泉今日子と共にナビゲーターを務めている。日本各地の絶景を8年かけて記録した映像のバックグラウンドで、日本の歴史と美学についての言葉が鳴り響く。

小泉と東出は、言ってみれば歌い手の「デュオ」のようなもので、定められたパートをそれぞれ朗読するのではなく、ときには交互に言葉を取り交わしていくようなヴィヴィッドなナレーションを展開している。メインを張るのは小泉だが、その分、東出は臨機応変に絡み、変幻自在の声の魔力を解き放っている。

基本的には、丁寧な語り口。シックで甘やかで、心に沁み入るように言葉を発する。その一方で、歴史上の人物や学者が残した一節を読み込む際には、俳優としての技を駆使して、ハッと胸を揺さぶるような声を聞かせる。いつ、それが立ち現れるのかわからないから、ドキドキさせられる。

たとえば東出が「天然の無常」と口にしたとき、私たちの耳は果実をむさぼるように聞き入るだろう。あるいは彼が、聖徳太子が遺した言葉を体現するとき、偉人の呼吸のすぐそばにいることにときめくだろう。

小泉の声質との相性もばっちりで、女声と男声のジョイントは、魂のサラウンド効果をもたらしている。

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最終更新:7/14(土) 7:20
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