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【森岡隆三が見る】イングランドを追い詰めたクロアチアの攻撃の圧/準決勝戦評

7/14(土) 10:10配信

GOAL

守備に絶対の自信を持つイングランド

ロシア・ワールドカップ準決勝。11日に開催されたイングランドとクロアチアの一戦は、延長戦にもつれる激闘の末、クロアチアが決勝に駒を進めた。ここでは、前ガイナーレ鳥取監督でサッカー解説者の森岡隆三氏に、勝敗を分けた戦術面のポイントを分析してもらった。

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イングランドの基本フォーメーションは3-5-2。全員がプレミアリーグに所属し、前線には、プレミアリーグで、ここ4年で105ゴールを挙げた若きストライカー、ハリー・ケイン(トッテナム)をはじめ、若いタレントが揃い、守備ではマンチェスター・シティのプレミア制覇に大きく貢献した若きディフェンスリーダー、ジョン・ストーンズを中心に、基本スタイルは堅守速攻型。ロシア大会ではこの準決勝を含めた全得点12のうち9得点がセットプレーと手堅く勝負強い印象のチームです。

一方、クロアチアの基本フォーメーションは4-2-3-1。世界各国のリーグで活躍するビッグネームの中でも、バルセロナとレアル・マドリード、世界を代表する2つのビッグクラブの心臓、イヴァン・ラキティッチとルカ・モドリッチを擁する攻撃陣は、万能ビルドアップ型であり、全12得点のうち流れの中からが9得点と多彩かつ積極的。対照的なチーム同士の対戦となりました。

試合は序盤から大きく動きます。前線からボールを奪いに来るクロアチアに対し、ロングフィードを使い、全体を押し上げ、セカンドボールを回収して攻撃につなげるプランのあったイングランド。先制点はまさにセカンドボール回収に成功したところで得たフリーキックから生まれました。時間にして開始5分、キーラン・トリッピアー(トッテナム)が見事に決め、先手を取りました。

イングランドは守備時、自陣で、3-5-2から5-3-2もしくは5-3-1-1のブロックを形成。3バックシステムを使い、自陣でしっかりとしたブロックを作るチームの多くは、5-3-2ではなく5-4-1のブロックを形成します。その理由の一つは、中盤3人でピッチの横幅68mを守る、スライドするのはかなり厳しく、中盤3人の脇を使われたくないので、4人を並べ、スペースを埋めたくなることが挙げられます。

しかし、イングランドはアンカーのジョーダン・ヘンダーソン(リヴァプール)を中心に、中盤3人の運動量と、守備範囲の広さ、そして何より、例え脇のスペースからクロスを上げられたとしても、そこはストーンズを中心とした3センターバックがきっちりはじき返す、という絶対的な自信からの5-3ブロックなのだと思います。

その代わり前線に2枚を残すことで、クロアチアのDF陣にプレッシャーを与え、時折カウンターが決まってチャンスを生み出すことに成功。そこには、自分たちの色である最前線のハリー・ケインとラヒーム・スターリング(マンチェスター・シティ)の高さ強さスピードを生かして点を奪いに行くんだという意図が見えました。

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最終更新:7/14(土) 10:10
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