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栃木県 過労死全国ワースト2位 厚労省まとめ 17年度7件、認定急増

7/14(土) 14:39配信

下野新聞SOON

 2017年度に本県で脳・心臓疾患などによる「過労死」と労災認定されたのは7件で、東京都の15件に次ぎ全国ワースト2位だったことが13日までに、厚生労働省のまとめで分かった。都道府県別件数が公表されている06年度以降、本県は年間0~3件で推移しており、17年度は最も多かった。過重労働の是正対策が全国的に加速する中にもかかわらず、本県では過労死認定が急増した格好だ。

全国92件、5年間で最少

 17年度の「過労死等の労災補償状況」によると、全国で脳・心臓疾患による労災請求は前年比15件増の840件。過労死認定は15件減の92件で、過去5年間で最少。 本県の請求は9件だった。過労死と認定された7件は全て男性で、うち4件は脳血管疾患、3件は虚血性心疾患などが死因。栃木労働局によると、3件が16年度の請求受理分、4件が17年度の受理分で審査を経て認定されたという。

 都道府県別では北海道と埼玉が6件、千葉と大阪が5件、群馬と神奈川、福岡が4件と続いた。労働力人口当たりの認定割合は本県が最も高い結果となった。

 16年10月には広告大手電通の女性新入社員の過労自殺が、17年10月にはNHKの女性記者の過労死がそれぞれ明らかに。社会問題となり過重労働の是正対策が進んだが、本県の認定は06年度以降で最多を記録した。

 本県の過労死認定が増えた要因について、同省労働基準局の担当者は「分からない」とした上で、「年度ごとに増減があるものではあるが、来年度以降も高止まりが続くようであれば何らかの調査をする必要があるかもしれない」と指摘する。

 県過労死弁護団事務局の島薗佐紀(しまぞのさき)弁護士は「非常に残念な数字だが、請求に対して労災がきちんと認定されたとの見方もある」と受け止め、過労死防止のために企業の対策の充実を訴えた。栃木労働局監督課は「過労死防止のため、過重労働が疑われる事業所の重点監督を続ける」としている。

 一方、働き過ぎや職場のストレスなどが原因で発症した精神障害による労災請求は17年度に1732件。前年比146件増で、うち過労自殺(未遂含む)の認定は98件で14件増だった。本県は14件の請求があり、自殺の認定は0件だった。

下野新聞社

最終更新:7/14(土) 14:39
下野新聞SOON