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“イオンのビール“はキリンのシェアに入るの?

7/14(土) 12:33配信

ニュースイッチ

 ビール大手各社がまとめた1―6月のビール類の課税出荷数量について、受託生産している流通企業のプライベートブランド(PB)商品の扱いで各社の思惑が交錯した。イオンが6月に発売した第三のビール「バーリアル」の製造をキリンビールが受託し、これをキリンの数量に加算することが議論になったため。今回、ビール酒造組合が第三のビールの公表値にPB構成比として2・7%を明記。ただ、PB分の数量が拡大していけば、この扱いを公平に捉える基準が必要になる。

 各社の販売数量については、客観性を持たせるため1992年から課税出荷数量をベースに発表し、各社のシェアを計算してきた。課税はメーカーで手続きするため、PB分もそのメーカーの数量に乗る。

 キリンの場合、第三のビールの数量2481万8000ケース(1ケースは大瓶20本換算)のうち、約7%の170万ケース強がPB分になる。さらにバーリアルの年間販売数量は1000万ケースを超えるボリュームになるという。

 PBに関しては、2017年にサッポロビールがすでにイオンから第三のビールを受託製造している。今回、他社が販売する数量をキリンのシェアとして加えることが、業界の中で議論になった。ただ、ビール類市場の漸減傾向が続く中、PBという存在が大きくなり無視できなくなったことが背景にあるようだ。
 
サントリービールは公表値に占めるPB分の数値を、可能な限り明らかにすることが望ましいと主張する。アサヒビールは変化の状況を伝える分かりやすい指標になればという。

 各社の姿勢を受け、今回、ビール酒造組合がPB構成比を初めて公表。一応の落としどころとなった。ただ、PBの存在感がさらに高まれば、この問題が再燃する可能性は残る。

日刊工業新聞第二産業部・井上雅太郎

最終更新:7/14(土) 12:33
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