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「夏は着物が一番!」岩下尚史が語る、日本の夏の“粋な装い”

7/14(土) 11:31配信

TOKYO FM+

さまざまな趣味と娯楽の奥深い世界をご紹介するTOKYO FMの番組「ピートのふしぎなガレージ」。7月7日(土)放送のテーマは「夏の装い」。7月に入り、いよいよ夏も本番。気象庁の長期予報によると、今年の夏も全国的に「気温は平年並みか高い」見込みとのことで、相変わらずの猛暑が予想されます。海に山にプールに帰省にお祭りに花火にと、何かと出かける機会も多いこの季節。今回は「夏の装い」について、TOKYO FMの番組の中で、伝統文化評論家の岩下尚史さんに教えていただきました。

◆「日本の夏は着物が一番!」
伝統文化評論家 岩下尚史さん

── 岩下さんは今日も着物なんですね。

さすがに私がTシャツを着て歩いていたら、ちょっと問題ですから(笑)。そもそも似合う人と似合わない人がいて、Tシャツに短パンは、よっぽどいい男じゃないと似合いません。私がやったら、朝、新聞を取りに出た格好のままにしか見えないでしょう。

夏なのに白麻の三つ揃えのスーツを涼しげに着こなしている人は本当にお洒落に見えますね。私はいつも着物ですが、半襦袢なのでそこまで暑くありません。化繊なので汗をかいても家に帰ったらジャブジャブ洗えますし。襟も化繊で、ミシンで縫ってあるのでそのまま洗います。上に着ているのは夏塩沢といって、シャリ感のある薄手の生地の羽織です。

── 着物って夏は暑くないですか?

よくそう聞かれますが「洋服よりも涼しいです」と答えると「そんなわけがない」と言われます。確かにTシャツに短パンでいいならそのとおり。でも、三つ揃えを着なくちゃいけない状況だってあるわけです。ネクタイを締めて、カフスを留めて、革靴の紐を結んで……なんてことを考えたら、風の入る着物のほうがマシです。

着物は日本の伝統なので、日本の気候に合っています。着物は着るのが大変という人もいますが、形を修正するのではなく、形に合わせて着れば良いだけ。私なんて3分で着られます。三つ揃えを着るのには20分弱かかるので、着物のほうが圧倒的に楽です。

── 夏におすすめの和服ってありますか?

着物でしたら、5月までは袷(あわせ)といって裏が付いていますが、6月から裏が付いていない単衣(ひとえ)になります。さらに梅雨が明けると、絽(ろ)で少し透けた感じに。夏の真っ盛りは紗(しゃ)。セミの羽みたいに完全に透ける生地を着ます。夏は麻の着物が気持ちいいですね。いちいちシワを直そうとするのは下品なので、そのままにしておいて、家に帰ってから伸しをかけましょう。

甚平は部屋着なので外出には向きません。浴衣も、もともとはあくまで汗取りで、湯上がりに羽織るバスローブのようなものでした。ただ、最近は外出着として定着しましたね。縁日くらいなら素足のほうが涼しげですが、女性だと手入れが大変なので、浴衣でも足袋を履いたほうが楽という考え方もあります。

(TOKYO FM「ピートのふしぎなガレージ」2018年7月7日(土)放送より)

最終更新:7/14(土) 11:31
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