ここから本文です

認知症予防、体操と音楽で相乗効果 大手カラオケメーカーがコンテンツ開発も

7/14(土) 10:20配信

西日本新聞

 認知症の予防効果を狙ったさまざまな運動や体操が普及する中、音楽を組み合わせたエクササイズが認知力や知能をより向上させる“上乗せ効果”があることが分かってきた。音楽関連メーカーは音楽と映像によるコンテンツを提供しており、介護施設にも「無理なく運動できる」と好評だ。

⇒【画像】指導士は演歌歌手 体操を指導する佐藤悦子さん

 適度な有酸素運動と一緒にしりとりや簡単な計算で頭を使うと、認知症の予防効果が期待されることは、国立長寿医療研究センター(愛知県)などによって既に実証されている。

音楽そのものも刺激に

 これに音楽を加えると、リズムやテンポに連動させようという判断や運動操作が求められ、より複雑な課題となる。音楽そのものも刺激になるという。三重大などによる研究グループが三重県内の自治体と協力、3年にわたって住民モニター調査をしたところ、認知機能の維持・改善に効果があることを実証。2014年に発表した。

 大手カラオケメーカーの第一興商は、認知機能のほか口や喉の機能改善、日常生活の自立支援に役立つよう音楽と映像を組み合わせたコンテンツ約400点を開発。既存の通信カラオケ機器を活用して配信する「エルダーシステム」として売り出した。同社福岡支店によると、福祉施設など全国約2万カ所に導入されているという。

「多くの人が楽しそうに参加」

 導入先には、日本音楽健康協会による「音楽健康指導士」の資格を持つスタッフを派遣、操作やエクササイズの進め方を指導する。

 福岡市博多区のデイサービス「にこスパ」は月1回、各種レクリエーションの一環で音楽健康教室を開く。管理者の坂本敏和さん(48)は「好みのはっきり分かれる高齢者でも、多くの人が楽しそうに参加している。体の動きが少なくなっている人も音楽に合わせようとして意外と動かせるなど効果を感じる」と言う。

 システムを使った高齢者向け教室は、健康づくりサービスの創出を狙う福岡市の「福岡ヘルス・ラボ」の17年度実験事業の一つに選ばれた。参加モニターのデータを測定・分析して健康寄与度を評価。結果が良好であればラボの認定事業になる。

1/2ページ

最終更新:7/14(土) 10:20
西日本新聞