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[大弦小弦]目尻を下げた満面の笑みが脳裏に焼き付いている…

7/14(土) 9:25配信

沖縄タイムス

 目尻を下げた満面の笑みが脳裏に焼き付いている。優しさと厳しさを併せ持ち、その包容力でハワイ沖縄連合会を引っ張ってきた元会長の勢理客ジェーン藤枝さんが6日、79歳で亡くなった

▼中城にルーツを持つ県系2世。表に出ることは少なかったがハワイと沖縄をつなぐ中心にいた。恒例の沖縄フェスティバルや自治体と芸能関係者らの受け入れに奔走。人脈を生かして県系のデービッド・イゲ知事ら要人との面会の場も設けた

▼マウイ島で生まれ、両親は養豚や養鶏で生計を立てていた。幼いころ豚を食肉処理する手伝いなどを通して沖縄の習慣に触れた。移民初期の苦難を知るだけに1世の気持ちを継ぐという強い意志が根底にあった

▼教員時代はハワイと沖縄の高校生交換留学の立ち上げに尽力。28年間で体験者は沖縄で742人、ハワイで559人を数える

▼「温かく迎えてくれる一方で真珠湾など厳粛な場所では身だしなみに厳しかった。母親のように接してくれた」。留学事業で親交がある那覇国際高教頭の宮城保さんは存在感と温かさに身近に触れてきた

▼戦後沖縄に豚550頭を送ったハワイ県系人には先見の明がある。そのリーダーは次世代の連合会活動を支えるハワイ沖縄プラザ開所を3カ月後に控えて旅立った。育てた後輩にバトンタッチするかのように。(溝井洋輔)

最終更新:7/14(土) 9:25
沖縄タイムス

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