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伊万里「聖地再訪」夢散る

7/14(土) 12:42配信

佐賀新聞

■光る夏 高校野球佐賀大会 第4日

 ▽2回戦(みどりの森県営球場)

伊万里 000 002 000 010  3

佐賀工 200 000 000 011× 4

(延長十二回)

▽二塁打 境、池田(佐)

 【評】佐賀工が今大会初の延長戦を制し、選抜大会出場の伊万里にサヨナラ勝ちした。

 2-3で迎えた延長十一回、佐賀工は2死から7番栗山が打撃妨害で出塁。即座に盗塁し、8番境の右翼線二塁打で同点に追い付いた。十二回は先頭池田の左翼線二塁打を足掛かりに無死満塁とし、4番西村が左前に決勝打を放った。

 伊万里は延長十一回に勝ち越したが、守りで踏ん張れなかった。

■主戦・山口修 208球力尽きる

 1点リードで迎えた延長十一回。最後の打者を右飛に打ち取ったと確信した伊万里の主戦山口修司は、ポーカーフェースを崩し、膝をついた。ただ、捕手のミットがバットに触れ、打撃妨害と判断されて試合は続行。気持ちはつなぎ直したはずなのに同点打を許し、十二回にサヨナラ打を浴びた。

 佐賀工が延長十二回を3人の継投でしのいだのに対し、伊万里は山口が一人で投げ抜いた。その数、208球。八回からは足がつり、毎回ベンチで冷やしながらの投球だった。吉原彰宏監督は「こいつで負けるなら仕方ない」と心を決めた。

 「自分の1番いい球(直球)で勝負したかった」と山口。延長十一回、2死二塁の場面で、捕手梶山勇人からカーブを要求されたが、投げたくなかった。梶山も首を振る山口に「修司も強気。かけるしかない」と直球勝負を決めた。

 終盤は球が高めに浮き、十一回に同点二塁打、十二回には先頭打者に長打を浴びたが、試合を決められた208球目は、内角低めを鋭く突く渾身(こんしん)の球だった。山口は「バッターの方が一枚上手でした」と相手をたたえた。

 昨秋以降、九州大会に2度、選抜大会にも出場した。「この仲間と最後まで野球ができて良かった」。もう一度、必ず行くと誓った甲子園に戻ることはできなかった。

■佐賀工、主将が決めた

 激闘に終止符を打ったのは、頼れる主将の一振りだった。延長十二回裏無死満塁。スタンドが活気づく中、佐賀工の西村亮吾が振り抜いた打球は、前進守備を敷いた遊撃手の後ろにぽとりと落ちた。

 第2シード伊万里の春夏連続甲子園の夢を打ち砕くサヨナラ打。殊勲のヒーローは「練習を信じ、思い切りいっただけ」と控えめに語った。

 普段はつなぎ役の2番を担うが、この日は「後半勝負」とにらんだ佐野努監督が温存し、六回から途中出場。それまでの2打席は三振と右飛だったが、ここ一番という場面で結果を残した。

 チームは昨夏の大会で準決勝に進んだが、優勝した早稲田佐賀に7-9で敗れた。「この一年、甲子園で勝てるチームづくりに本気で取り組んできた」と佐野監督。均衡が続いた試合中は「我慢、我慢だ」と選手たちに声を掛け続けた。

 3年生は46人。身長156センチと最も小柄ながら熱心な練習で主力の座を勝ち取った西村は「これまでやってきたことを次も出すだけ」ときっぱり言った。

【佐賀工4―3伊万里】

 伊万里 打安点

(6) 犬 塚410

(5) 河 村640

(8) 古 賀200

(2) 梶 山511

(3) 末 吉500

(9) 川 尻500

(7) 山口瑞410

(4) 松 尾300

(1) 山口修411

 計 3882

 振球犠盗失併残

 55731111

 佐賀工 打安点

(4) 池 田520

(9) 服 部500

(8)7原 田520

(7) 大 宅210

8 西 村311

(1) 堤 200

1 横 尾000

H 野 中100

5 大坪壮000

(3) 犬 塚512

(5) 栗 山420

R 園 田000

1 差 形000

(2) 境 411

(6) 松 本200

H 松 鶴100

6 山 田100

 計 40104

 振球犠盗失併残

 57165112

投 手回 安振球

山口修110/31057

……………………

 堤 8 733

横 尾3 112

差 形1 010

最終更新:7/14(土) 12:42
佐賀新聞