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船に乗り、暗い橋の下で聞く怪談! はとバス「怪談クルーズ」、ツアー前にはお祓いも

7/15(日) 16:10配信

乗りものニュース

船から見える首都高は「いずれ見られなくなる」景色

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 講釈師による怪談噺(ばなし)と、夜の河川クルーズを組み合わせた「怪談クルーズ」。そんな、夏の涼をセットで楽しめるツアーが、はとバスで行われています。2018年7月10日(火)、この試乗会が開催されました。

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 出発地は日本橋。隣接する日本橋川の船着場から、定員20~30人ほどの大きさの船に乗ります。

 この日のコースは、日本橋川から亀島川を進み隅田川へ出てさかのぼったあと、下流に向きを変えて再び日本橋川の方へ戻るというもの。終始普段とは異なる、川の上から東京を眺められる体験でした。

 まず目に飛び込んできたのは、日本橋川の真上を通る首都高の“裏側”。複数の高架橋が絡み合う江戸橋JCTのうねり具合を、じっくり眺めることもできました。なお首都高などは、日本橋の前後区間を現在の高架から地下に造り替える計画を進めています。近い将来、この景色は見られなくなる見込みです。

 また、広大な隅田川からは、東京スカイツリーを見ることも。特にドイツ・ケルンのライン川に架かる世界有数の美しいつり橋をモデルにしたという清洲橋の真ん中あたりに東京スカイツリーがそびえる瞬間は見どころのひとつです。

 さらに、その近くからは松尾芭蕉の像が小さくポッと光って見えます。この像は可動式で、昼間は庭園のある北を向いていますが、17時を過ぎると隅田川が流れる西の方を見つめています。

「お岩さん」ゆかりの神社でお祓いも

 クルーズの経路には複数の橋が架かっていますが、その橋桁の多くは、船内で直立した人の頭上すれすれの高さです。そのため、橋をくぐりながら、その建築構造を間近で眺めることもできました。

 船は亀島川に架かる「霊岸橋」へ。怪談噺(ばなし)はこの橋の下で、夜19時半ごろから披露されました。橋の上はクルマや人が多く行き交う永代通りの日常が広がっていましたが、一方、橋の下では、普段滅多に来ないであろう場所で怪談を聞くという状況。日常と隣り合わせで非日常的な体験をするというのは、恐怖心もさることながら、不思議な気持ちになるものでした。

 この日、怪談噺を披露したのは講釈師の神田春陽さん。真っ暗な橋の下で、ライトの光を下から照らされながら、神田さんが感情と臨場感たっぷりに展開する怪談。この日話されたのは、三遊亭圓朝作の「もう半分」(別名「五勺酒」)でした。

 ちなみにはとバスでは、怪談ツアーの開始前に「お祓い」を受けています。かつて、怪談ツアー運行時に体調不良を訴えた社員がいたことから、すべてのツアーが無事に運行されることを祈念し、2007(平成19)年以降は毎年行っているといいます。

 2018年の「怪談クルーズ」試乗会の前にも、四谷の於岩稲荷田宮神社(お岩稲荷)でお祓いが実施されています。お岩稲荷は「四谷怪談」に登場するお岩さんゆかりの神社です。お祓いの席には、はとバスの企画担当者をはじめ、代表の乗務員、講談師、船会社が参加。お祓いが終わったのちに、普段は非公開という「井戸」を見せてもらう一幕もありました。

 はとバスによる夏限定ツアー「講釈師と行く 怪談クルーズ」は、2018年は、8月3日(金)、4日(土)、5日(日)、19日(日)、21日(火)、25日(土)、26日(日)に運行予定。怪談クルーズ、四谷お岩稲荷、将門の首塚などを回るコースで、夕食付き大人9980円(6歳以上12歳未満8980円)です。

高橋亜矢子(乗りものニュース編集部)