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ひきこもる女性たち 家事手伝い、主婦…可視化されにくく

7/16(月) 11:51配信

北海道新聞

「一歩外に出る勇気がない」と悩む

 成人になっても長年外に出られず、家にひきこもっている女性たちがいる。多くが「どう生きていいか分からない」「一歩外に出る勇気がない」と悩み、人生に希望を見いだせない人たちだが、「家事手伝い」などと見なされ、社会問題として十分に認識されていないのが現状だ。彼女たちがひきこもった背景には何があるのか。社会で生きていくためにどのような支援が必要なのか。「ひきこもる女性たち」の実態や支援する人たちの姿を追って考えた。(片山由紀)

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「辞めさせたいんだな」と感じる

 札幌市内に住むりょうこさん(46)=仮名=は20年間、ほとんど家を出ない生活を続けている。ひきこもりのきっかけは高校卒業後に就職した職場でのいじめだった。りょうこさんが書類作成でミスをすると、上司はりょうこさんにだけ、初めから書き直すよう命じた。同僚から「あなたは会社のお金を横領しそう」と言われたり、通常幹部社員がやる仕事を押し付けられたりしたこともある。「辞めさせたいんだな」と何度も感じた。

 体調を崩し、8年で退社し、それから外に出られなくなった。今も精神科に通い続ける。「何度も死のうと思った。働かなければならないと思うが、外は刺激が強すぎて疲れる。人と会うのも怖い」と語る。

 十勝管内在住の千夏さん(23)=同=は小学校3年生で不登校になった。体調を崩してしばらく学校を休んだ後、再び登校すると友達がよそよそしく、勉強も付いていけなくなった。中学校からフリースクールに通い、通信制の高校を卒業し、道央の大学に入ったが、授業の課題や通学が負担になり、中退した。今は地元に戻り、自宅で趣味の絵を描きながら病院でリハビリも続けている。

 「なぜ自分は人と同じようなことができないのか」と自分を責めては落ち込むことを繰り返す。「自分は生きていていいのだろうか」と何度思った分からない。「崩れていく階段を上っている感じ。それでも、何とか一歩踏み出したい。胸を張れる自分になりたいんです」。声を振り絞って語った。

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最終更新:7/16(月) 20:21
北海道新聞

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