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<西日本豪雨>ハザードマップ「作成済み」6市町

7/17(火) 9:54配信

佐賀新聞

■危険区域周知に遅れ

 集中豪雨などによる土石流や急傾斜地崩壊の危険性を警戒区域(イエローゾーン)と特別警戒区域(レッドゾーン)で記し、避難場所や経路を示す土砂災害ハザードマップ(危険予測地図)に関して、佐賀県内で既に作成している自治体が6月末現在、6市町にとどまっている。西日本豪雨による土砂災害や浸水の箇所が国や県が指定した警戒区域と重なったケースもあり、各市町では分かりやすいハザードマップの作成と住民への周知をどう進めるかで頭を悩ませている。

 佐賀新聞社は、各市町防災担当者への聞き取り調査を実施。土砂災害の危険区域を設定し危険予測地図を既に作成しているのは、神埼市、基山町、上峰町、吉野ヶ里町、玄海町、江北町。県による警戒区域の指定が2018年度中に終了するため、地図作成を「本年度中に」と回答したのは多久市など5市町、また、国などによる交付金を財源に「19年度中に作成する」と答えたのは唐津市など5市町だった。警戒区域が千カ所超の佐賀市は、指定を終えた地区を中心に随時作成し、20年度ごろ事業終了を見込む。

 県は、17年度末時点でイエローゾーン1万927件、そのうち土砂崩れで家屋倒壊が予想されるレッドゾーン9896件を指定している。

 今回の豪雨による土砂災害で住宅4棟が半壊した基山町では「土砂流入など町内の被害箇所は県が指定した警戒区域だった」と指摘。西日本豪雨による県内の土砂崩れや浸水の箇所は、国や県が指定した区域と重なる箇所が少なくない。

 基山町は2年前に、土砂災害と洪水・浸水の警戒区域を含めた「複合型」の危険予測地図を全戸配布していた。警戒区域に含まれる集落については、職員が避難の必要性を説明していたため、今回の災害では、勧告の時点で区域内に指定された集落の住民は、避難を済ませていた。

 土砂災害防止法で今回初めて警戒区域の記載を求められ、各市町は浸水・洪水を含めた「統合型」にするか、それぞれの災害警戒区域を示す「分離型」にするかの選択を迫られている。

 さらに、災害情報に関し、全体像が一目で分かる「地図型」か、避難場所や経路を詳細に網羅した地区ごとにページを割いてまとめる「冊子型」にするかなど、住民に災害の危険性をどう伝えるか苦慮する自治体は少なくない。

 唐津市でも今回の豪雨の浸水地帯が、国や県が指定した最新情報とほぼ一致したという。同市の危険予測地図は本年度作成、配布する予定で、担当者は「危険予測区域の周知は自治体の責任。住民側の意識改革も必要で、今回の西日本豪雨がそのきっかけになれば」と話している。(取材班)

最終更新:7/17(火) 9:54
佐賀新聞