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医師不足解消狙い 県立校に医学コース 水戸一、並木中等など5校

7/18(水) 4:00配信

茨城新聞クロスアイ

県は17日、医師不足の解消を狙いに、2019年度から県立の高校と中等教育学校の計5校に、「医学コース」を新設すると発表した。医大や大学医学部への進学に特化したコースは県内の公立校で初めて。病院や大学などと連携した体験実習や医師による講演のほか、予備校などと協力して受験指導体制を充実させる。大井川和彦知事は同日の記者会見で「多くの生徒たちが医学部に進学してくれることを期待している」と述べた。


医学コースを開設するのは水戸一、土浦一、日立一と並木、古河両中等教育学校の計5校。進学実績や中高一貫校の指導の柔軟性などを考慮して選定した。19年度の新入学生(中等教育学校は後期課程の進級生)からが対象となる。

各校とも入学枠は設けず、医学部進学を目指す新2年生から希望を募り、医学コースのクラスを編成する。各校1学級(40人程度)、計200人程度を予定している。

医学コース新設の狙いについて大井川知事は、医学部進学を望む生徒が一緒に学ぶ学級を編成することによって、「高い目的意識を持って活動するとともに、医師という職業の理解や使命感を育てること」を挙げる。

医学部進学の実現に向けた特色ある取り組みとして、「医学研究会」(仮称)を立ち上げる。1年生から生の医療現場などに触れてもらうのが狙いで、大井川知事は「豊かな人間性と高い倫理観や、将来の本県の地域医療を担う人材を育成したい」と強調する。

主な活動としては、病院や大学などと連携した体験実習や、医療関係者による講演会などを予定。学習する教科など基本的なカリキュラムの変更はなく、課外授業や夏休みなど長期休業を活用して実施されるという。

また、予備校など外部教育機関と連携し、面接や小論文対策など、医学部進学に必要な指導体制の確立を図る。そのほか、より高いレベルの学力を定着させるため、習熟度別の指導にも当たる予定。

県教委は近く、学校関係者や県保健福祉部などと新コース設置に向けた準備委員会を立ち上げ、詳細を詰める方針。

県内の人口10万人当たりの医師数(16年度)は189・8人で全国ワースト2位と低迷し、本県の医師不足は深刻さを増している。大井川知事は「医師の確保が厳しい状況。特別扱いをしてでも医学部進学者を増やしたい」と強調した。

(朝倉洋)

茨城新聞社