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軍民共用もう限界 空自強化 影響相次ぐ 離着陸の容量、大幅超過

7/18(水) 10:44配信

琉球新報

 沖縄県の那覇空港は民間航空機と自衛隊機などを含めた運用を1本の滑走路で担い、2016年には着陸回数が8万3千回を超えた。離陸も含めると離着陸回数は年間16万6千回以上に上る。那覇空港の1本の滑走路で航空機が円滑に離着陸できる能力(滑走路処理容量)の年間13万5千回を上回る過密運用が続く。


 防衛省は近年、那覇基地に駐留する航空自衛隊の機能強化を図っている。常駐機の増加により、那覇空港では自衛隊機のトラブルで民間機の運航に支障が出る事例が相次いでいる。


 那覇空港の離着陸回数は羽田や成田、福岡、関西国際に次ぐ全国5番目の多さで、滑走路1本の空港では福岡に次いで2番目となっている。民間機の就航は年々増加している。特に海外便就航便数は10年度末の週30便から17年7月末時点で201便に増えた。

 滑走路の過密化に拍車を掛けているのが自衛隊の配備強化だ。今回トラブルを起こしたE2C早期警戒機は14年に「第603飛行隊」として那覇に配備された。空自はこれまでE2C13機を三沢基地(青森県)に配備していたが、尖閣諸島周辺での中国の領海侵入に対応するため、那覇基地に4機配備した。

 16年には築城基地(福岡県)からF15戦闘機20機を那覇に移動し、第9航空団を編成。約40機体制で運用するなど機能強化は顕著だ。配備数の増加によって訓練回数も増加傾向にあるとみられる。

 17年1月には自衛隊機のトラブルで、滑走路が2時間閉鎖し、少なくとも7800人の足に影響が出た。観光産業が下支えする沖縄経済に深刻なダメージを与えかねない状況だ。今回のトラブルによる滑走路閉鎖も、空港の過密化問題とともに、自衛隊との共用の限界が露呈したといえる。

琉球新報社

最終更新:7/18(水) 10:44
琉球新報