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「この吸引力に勝てますか」 掃除機市場でパナソニックの巻き返しが始まった

7/20(金) 11:27配信

ITmedia ビジネスオンライン

 いまや、4割以上の家庭で2台以上を所有すると言われる「掃除機」は、まさに成熟市場である。実際、国内掃除機市場の年間出荷台数も、年々減少傾向にある。

右が新開発のモーター。重量増となったが、ハイパワーを出すことができる

 調査によると、2015年度には、年間864万台だった国内の掃除機市場は、17年度実績で821万台に縮小。18年度も804万台に縮小することが想定されている。

 だが、その中身を見ると、単に市場が縮小しているわけではないことが分かる。これまで主流となっていたキャニスター掃除機が出荷台数を大幅に減少させる一方で、ロボット掃除機やコードレススティック掃除機(以下、スティック掃除機)が出荷台数を伸ばしているのだ。見方をロボット掃除機やスティック掃除機に限定すれば、成長市場だともいえる。

 特にスティック掃除機がキャニスター掃除機の市場を奪っているのが、ここの数年のトレンドだ。調査では、15年度には150万台だったスティック掃除機の出荷台数は、17年度には220万台に拡大。18年度は260万台に拡大する予定だ。

 スティック掃除機が出荷台数を伸ばしている背景には、従来の2台目需要から、1台目需要へとシフトしてきた点が見逃せない。

 従来のスティック掃除機は、手軽に掃除ができるものの、吸込仕事率が少ないため、日常はキャニスター掃除機を使用し、サブとしてスティック掃除機を利用したり、2階を掃除するための持ち運び用として購入したりといった使い方が中心だった。

 だが、集じん性能で評価が高いダイソンが、スティック掃除機市場に参入して以降、1台目の掃除機として活用するケースが増加。さらに、シャープ、東芝、日立などが、吸引力を高めたスティック掃除機を商品化したことも出荷台数の増大を加速することにつながった。

 スティック掃除機を購入したユーザーを対象にした調査によると、スティック掃除機をメインで利用していると回答した人は82%となり、多くのユーザーが1台目として使用していることが浮き彫りになった。

 また、スティック掃除機からスティック掃除機に買い換えたユーザーはわずか18%であるのに対して、紙パック式キャニスター掃除機からの買い換えが40%、サイクロン式キャニスター掃除機からの買い換えが37%と、3分の2以上のユーザーが、キャニスターから買い換えていることが分かる。

 このようにキャニスター掃除機に代わってスティック掃除機を1台目の掃除機として利用するユーザーが増加することで、スティック掃除機による掃除面積は増加。使用時間も増加傾向にあるのだ。ちょっとした掃除から、しっかり掃除をする機器に、スティック掃除機が進化しているというわけだ。

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