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「ETC2.0」つけるべき? そのメリットとは 着実に近づく「従来型が使えなくなる日」

7/21(土) 11:13配信

乗りものニュース

「料金収受」から「運転支援」システムへ

 ETCに代わる新しいシステムの「ETC2.0」。国土交通省も2016年から本格的に導入を推進しているほか、各道路会社も購入キャンペーンなどを行っています。

【写真】ETC車載器本体で新旧セキュリティの対応を確認する方法

 従来のETCとどう違うのでしょうか。大きな特徴としては、従来型が高速道路の料金支払いのみに特化していたのに対し、ETC2.0は道路上に設置された「ITSスポット」と呼ばれるアンテナと双方向の通信を行い、「さまざまなサービスを受けられる」ことが挙げられるでしょう。国土交通省などでは「料金収受システムから運転支援システムへ」というキャッチフレーズを使っています。

 現在、ETC2.0に特化した次のようなサービスが提供されています。

・広域的な運転支援、渋滞回避支援サービス
 広域的な道路交通情報や前方の渋滞情報、それに合わせた渋滞回避ルートなどが案内されるほか、事故多発地点や急カーブ、落下物などの情報の事前通知、災害発生時における災害情報と運転支援情報などが提供されます。カーナビと一体になっている場合は映像と音声で、カーナビがなくても、発話型のETC2.0車載器が装着されていれば音声でそれらの情報を得ることができます。

 ITSスポットでは、最大で1000kmぶんの道路情報が取得可能で、従来からカーナビで使用されているVICSよりも広域な情報が提供されます。

高速道路料金も割引

 ETC2.0に特化した高速道路料金の優遇措置も行われています。

・圏央道の料金2割引
 2016年4月から実施。ETC2.0搭載車は、圏央道(新湘南バイパスを含む)を約2割引きで利用できます。たとえば平日の日中に神奈川県の海老名IC(神奈川県海老名市)から埼玉県の白岡菖蒲IC(埼玉県久喜市)まで圏央道を利用した場合の料金は、通常で3070円、ETC利用で2850円、ETC2.0利用で2590円です。

 このサービスは都心を避けた圏央道への迂回を促進する目的などから実施されているものですが、ETC2.0では走行経路の把握が可能になるため、将来的には渋滞を避けたルートを通行した際に利用料金を割引く制度も予定されています。

・高速道路からの一時退出を可能に
 指定のICから高速道路を降りて指定の「道の駅」に立ち寄り、1時間以内に高速道路へ再進入した場合、降りなかったのと同じ料金になります。ETC2.0搭載車を対象に全国3か所から始まり、2018年7月現在では岩手県から長崎県まで、20か所で実施されています。

 たとえば、関越道 高崎玉村スマートICと「道の駅 玉村宿」というように、適用されるICと休憩施設が決まっていますが(施設内のETC2.0送受信機を通過する必要がある)、もちろん時間内であれば、周辺のガソリンスタンドや商業施設を利用することも可能です。

 2017年から2018年3月にかけては、NEXCO東日本および中日本、首都高速道路などが主導し、一般駐車場で「ネットワーク型ETC」を活用した利用料金決済の実証実験も行っています。この「ネットワーク型ETC」は施設側が整備するもので、実験では従来のETC搭載車も利用の対象とされていましたが、ETC2.0の場合はさらに、車載器の発話機能で駐車場内の空いている駐車マスを案内したり、車両の登録情報から駐車場進入時に車高オーバーであることを知らせたりすることも可能になります。

 ETCの普及団体であるITSサービス高度化機構(東京都千代田区)によると、将来的な展開として、このような駐車場やガソリンスタンド、ドライブスルー店舗での料金決済サービス、フェリー乗船の簡素化などを例示しています。

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