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キックボクシング史に残る新たな伝説。“基本”への愚直さがもたらした壮絶逆転劇

7/23(月) 15:00配信

テレ朝POST

1991年1月、茨城県土浦市に生を受けた双子の兄弟がいる。やがて兄弟は共にキックボクサーとなり、圧倒的な攻撃力でKOを量産。フライ級・スーパーバンタム級というそれぞれの階級で“日本最強”と称されるまでの存在となった。

兄・睦(むつき)と、弟・塁(るい)の江幡兄弟だ。

そして2018年6月、弟・塁に格闘家としての人生を左右するような一戦が訪れた。若さと勢いで台頭し、脚光を浴びる男との“日本最強決定戦”。「自分が一番強いんだということを証明したい。強くなりたくて始めたキックボクシングだから」――そんな想いで臨んだ大一番の結末は…。

“基本”を愚直なまでに信じて

江幡兄弟が所属するのは、東京・代官山の伊原ジム。

ある日、江幡塁は伊原信一会長とのマンツーマン練習を行っていた。地味ながらも、厳しく濃密な時間。会長が繰り返し注意していたのは、キックボクシングの基本である“身体のバランス”についてだ。

「基本があってこそ、次に繋がるもの。自分で言うのもおかしいけど、僕はそこに拘ります」と語る伊原会長。彼は、日本中がキックボクシング・ブームに沸いた1970年代、沢村忠らと共にその名を轟かせた名選手である。指導者に転じてからは、基本を重視しそれを徹底して繰り返す方針を貫いている。

その下で、キャリア10年を超えた塁。今も会長からパンチの基本である“ストレートの打ち方”について注意を受ける。

「基本がいちばん難しい。会長とトレーニングしていると目覚めます。やっぱり常に立ち返るのは、そこですから」――27歳の塁は、昔ながらのスタイル、基本の大切さを愚直なまでに信じ、日本キックボクシング界のトップを走ってきた。

台頭する“新世代の才能”

近年のキックボクシング界では、“新世代”と称される才能が台頭。華やかなファイトスタイルで脚光を浴びている。

その1人が、19歳の那須川天心(なすかわ・てんしん)だ。デビュー以来無敗を誇り、キックボクシングの範疇を越え、総合格闘技でも活躍している。

さらに、22歳の小笠原瑛作(おがさわら・えいさく)。自慢のスピードを武器に連戦連勝し、現在2本の世界王者ベルトを巻き、端正な容姿でも人気を集めている。

階級は、2人とも塁と同じスーパーバンタム級(※およそ体重55kgの階級)。彼らは“3 強”と呼ばれ、その直接対決が待望されてきた。

そんななか、“3強”同士の初めての直接対決となる江幡塁と小笠原瑛作の一戦が遂に実現することとなった。

基本に忠実な正統派スタイルの塁に対し、ド派手な攻撃を売りとし、時には変則的な技さえ繰り出す小笠原。全くスタイルの違う2人が雌雄を決する、“日本最強決定戦”である。

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最終更新:7/23(月) 15:00
テレ朝POST