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校門で力尽きて座り込む子どもたち。エアコンゼロ学校の悲鳴――ゼロ自治体「国に申請しても交付金が認められない」

7/26(木) 12:13配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

学校が終わると校門に立ち尽くしたまま動けず、灼熱のアスファルトに座り込む――教室のエアコン設置率0%の小学校で、今何が起きているのか。

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神奈川県小田原市に住む岩瀬祐子さんには、市内の公立小学校に通う小学2年生の長女(8)と小学1年生の次女(6)がいる。7月、次女がいつまで経っても帰って来ないので迎えに行くと、荷物を抱えたまま校門に立ち尽くしていた。

「ボーッとした様子で、疲れて動けなかったようです。なんとか授業を乗り切っても、この暑さとランドセルや荷物の重さでは帰宅できない。市内の他の学校でも、校門の前でへばって地面に座り込んでいる子どもたちを何度も見ました。アスファルトの上に直に座るなんて相当暑いはずなのに、それほど疲弊しているということですよね。小学2年生の長女からも具合が悪くて保健室に行く子が多いと聞いて、心配でたまりません」(岩瀬さん)

脳裏をよぎるのは、愛知県豊田市で熱射病で死亡した小学1年生の男子児童のことだ。児童は「虫捕り」の校外学習校を終え、教室に戻って意識を失った。教室にエアコンはなく、天井扇風機4台を回していたという。豊田市の公立小中学校は2013年度までに扇風機計1万2000台をつけたが、普通教室のエアコン設置率は0%だ。

実は、小田原市の公立小中学校も全く同じ状況にある。普通教室は2013年度までに天井扇風機をつけたため、エアコン設置率はいまだ0%。一方で、校長室・職員室・保健室・事務室などはエアコン完備だ。2016年度からは窓を開けて授業しづらい音楽室やパソコン教室、図書室といった特別教室へのエアコン設置を優先的に進めてきた。

文部科学省の調べでは、そもそも日本の公立小中学校の普通教室のエアコン設置率は49.6%と約半数。だが、その内訳を見ると、東京都は99.9%、埼玉県76.0%なのに対し、千葉県44.5%、愛知県35.7%など地域による格差も大きく、中には豊田市、小田原市、千葉市などのように0%の市町村もある。一体なぜなのか。

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最終更新:7/26(木) 20:55
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