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淡路島に年間40万人以上訪れる“道の駅”が…立役者の超人的な『玉ねぎ愛』でV字回復

7/27(金) 11:20配信

関西テレビ

ずらーっと並ぶ、観光客!年間1200万人以上が訪れる関西屈指の観光スポット・淡路島です(兵庫県観光客動態調査より)。

島を訪れる観光客は5年間で120万人以上も急増!中でも、年間40万人以上が訪れる注目の『道の駅』が…。

玉ねぎ…いやアイデア満載の仕掛けで、淡路島で最も客足を伸ばす観光施設になった、そのワケに迫ります!

■玉ねぎ、玉ねぎ、玉ねぎ…

その観光施設は、兵庫県南あわじ市にある「道の駅・うずしお」と「うずの丘」。人気の理由を探るために施設を訪ねると…。

薄田ジュリアキャスター:
「あそこに大きな玉ねぎが!」

まず目に入ったのは高さ2.8mもある、玉ねぎのオブジェ。その名も『おっ玉葱』!そして、大量の玉ねぎを使った“たまねぎの木”も。あたり一面、玉ねぎだらけです。

さらに、お客さんをビックリさせているメニューが…。

店員:
「お待たせしました、おっタマげ!ソフトです」

なんとソフトクリームのコーンに、生の玉ねぎが乗っているだけ!

薄田キャスター:
「……どうやって食べたらいいんですか?」

店員:
「このままかじっていただいてもいいですし、一番美味しい食べ方は家に持って帰って、調理して食べていただくのが」

■Uターン就職で「魅力的な島なんだ」

玉ねぎを全面に推しているこちらの施設で、企画・広報を務めているのが宮地勇次(みやち ゆうじ)さん。

ユニークなアイデアを次々と生み出し、道の駅を淡路島の人気スポットに押し上げた立役者です!

宮地さんは淡路島出身で、実家が玉ねぎ農家。大学卒業後に始めた東京での仕事にやりがいを見出せず、「人の役に立つ仕事がしたい」と9年前、淡路島に戻ってきました。

宮地さん:
「一度外に出て淡路島に帰ってきて、住んでみると、また違った良さというか、こんなに魅力的な島なんだなっていうのがあって」

しかし、就職した9年前は道の駅も閑散としていて、会社は赤字寸前でした。

宮地さん:
「本当に車が1台も停まってない日もあれば、お金もなかったので、お金をかけずにどうお客様に知ってもらおうかと…」

宮地さんが、まず考えたのは元から島にあった食材をいかすこと。特に玉ねぎは、兵庫県の収穫量が北海道、佐賀に次ぐ全国3位(平成29年農林水産統計より)で、そのほとんどが淡路島産です。

それを活かして考えたのが、道の駅の名物「あわじ島オニオンビーフバーガー」。

5年前のご当地バーガーコンテストでは日本一を獲得!2017年はおよそ15万個が売れ、それを目当てに島に来る人もいる、大ヒット商品になりました!

■SNSでお客さんを“営業マン”に…

そして、次に目を付けたのが、“インスタグラム”。

お客さんが思わず写真に撮って投稿したくなる、いわゆる“インスタ映え”するモノや企画を考え出しています。

例えば、巨大なオブジェ「おっ玉葱」で検索すると、8000件を超える画像が投稿されています。

京都からの観光客:
「インスタ見ててなんかかわいいなと思って来ました」

愛知からの観光客:
「いい写真が撮れたらインスタグラムとツイッターに流そうと思います」

岡山からの観光客:
「(インスタに載せる理由は…)『いいね』が欲しいから(笑)」

お客さんが自ら投稿してくれるので、営業マンいらず!人件費も広告費もかけずにPRができているのです。

宮地さん:
「投稿を見てもらった友達っていうのは、一番信頼度があるというか、『それどこで撮れるん?』『淡路島やで!』『淡路島って玉ねぎ有名なん?』って広がってくれたらありがたいなと」

この日は、新たに「インスタ映え」する、あるモノが道の駅に…。

宮地さん:
「来た!来た!」

トラックに揺られてやって来た巨大な何かは…。やっぱり、玉ねぎ!3人掛けの“玉ねぎチェア”で、新たな写真スポットを作ります。

玉ねぎの質感を手描きで表現した、40万円もする特注品です!

宮地さん:
「ペイは出来る(採算は取れる)と思います。こういうのって、お金をとるわけでもないので、『設置せんでもいいやん』って方も多いと思うんですけど、僕らは進化し続けないとお客さまは飽きてくると思うので、淡路島=玉ねぎと知ってもらう1個のPRになるので良かったなと思います」

さらに薄田キャスターが発見したのが…。

薄田キャスター:
「えっ、『たまねぎキャッチャー』?玉ねぎを掴むんですか?」

宮地さん:
「そうです。キャッチする、玉ねぎのクレーンゲームです」

“1個取れれば1.5キロ分もらえる”とゲームの景品にすることで、普段玉ねぎを買わない若い人たちにも淡路島の玉ねぎを食べてもらえます。それに加えて、お土産として配ってもらうことで、多くの人に玉ねぎのPRが出来るという狙いもあるんです。

■農家が…働き口も…島に生まれた好循環

そして、道の駅が人気になった影響は玉ねぎ農家にまで!

宮地さん:「いい玉ねぎですね」
農家の男性:「今日もええ感じです」

配達に来たのは、道の駅で人気ナンバー1のブランド玉ねぎを生産している、迫田瞬(さこだ しゅん)さんです。

農家の迫田さん:
「やっぱり来客数も増えるイコール、玉ねぎがどんどん売れるっていう。しかもその玉ねぎをものすごくPRして下さっているので」

この農家の玉ねぎの出荷量はこの4年でおよそ8倍に!宅配業者の送料値上げが続いているため、地元・淡路島で玉ねぎを売れることが一番だといいます。

農家の迫田さん:
「あそこに行けば『蜜玉』っていう玉ねぎが買えるって認知はされてるみたいで、リピーターさんがついてるってありがたいことやなって思います」

様々な工夫と情熱が実り、施設に来る観光客の数は、8年でなんと16万人以上も増加。売り上げは2倍になりました。

そのおかげで、しばらく募集できなかった新入社員の採用も2年前から再開。ユニークな取り組みを見て、島の外から移住・就職した社員も増えました。

兵庫県・加古川市から移住した社員:
「面白い発信の仕方をしているというか、ユニークな形で淡路島を全国に発信しているのを感じて」

同・播磨町から移住した社員:
「ちょっとダサいというか、ダサいけどイケてるところが面白いなと思って。淡路島に足つけてがんばりたいと思っています」

宮地さんは島の中に働く場所が少ない上に、人口が減り続けているこの土地に、少しでも多くの働き口を作りたいと考えています。

宮地さん:
「今年も新しいことが出来たらと。もっと淡路島をPRできたらという想いがあるので、僕らの会社がどうのこうのというよりは、淡路島自体が盛り上がってくれればいいなと思っています」


(関西テレビ『報道ランナー』内「なるほど!ちまたのケーザイ学」2018.5/8OA分より)

最終更新:7/27(金) 11:20
関西テレビ